明治安田生命J3リーグ最終節
AC長野パルセイロ VS 藤枝MYFC
このカードを現地で見ようとなったきっかけはもちろん藤枝の快進撃。
夏場から秋にかけての勢いは、昇格争いの松本山雅と鹿児島より断然上だった。
毎節DAZNでハイライトを見ていたので、だいたいの試合展開や選手を知っていたし、アクションサッカーは見ていて単純に面白い。
あれは技術と体力がないとできないけど、若手とベテランが融合している印象を受けた。
J3初年度でいきなりいわきFCがぶっちぎりで優勝したおかげで目立たないけど、藤枝の昇格も快挙と言っていいと思う。
もう一つの理由。
長野Uスタジアムのすばらしさを体感してみたい。
専用スタジアムについて山梨でも議論になり始めた(のか?)のならたくさんのスタジアムを経験しておきたいし、ここでの長野ダービーの盛り上がりはパンパないことを知っていたから。
この2つの理由で長野参戦を決めた。
どうせなら観光もしたい。
ということで。
川中島古戦場。
武田上杉の戦いなので、今は甲府新潟のカードが川中島ダービーと言われる。
残念ながら来期はそれができないけど(泣)
心なしか、謙信の方が格上に見える。
川中島古戦場八幡社へ参拝。
返す刀で松代城へ。
普通、城というのは高台にあるイメージがある。
だけどここは平地で川を背にしている。
一見、攻め落とされやすそうな地形ではある。
どんな意味があったのだろうか。
真田家の考えることだから、なんか策略があったのかと考えさせられる。
さて、いざ長野Uスタジアムへ。
うぉぉい・・。
なんだよ、すげーなー・・。
いいなー。
こんなの山梨にも欲しいなぁ。
それしか言葉がない。
なんで長野にはアルウィンにしろここにしろ、こんな立派な専スタがあるのか。
きっと行政がこの価値をわかって投資しているのだろう。
天皇杯優勝チームのある山梨で、なんで話がとん挫するのか。
意味がわからない。
ニキや山陸はここから来てくれたんだ。
カテゴリは上がったけれど、設備にはさぞビックリしたことでしょう。
ほんとすぐそこ。
選手の表情や、なんなら会話も聞こえる。
須藤監督。
噂には聞いていたが、判定への抗議や4審への詰め寄り方はかなり激しい。
解説時のあのさわやかさはどこへいったのかと思うくらい。
勝負になると人格が変わるのだろう。
そうじゃなければプロにはなれないのかも。
ゴールキーパーコーチはあのシジマール。
手がスゲーでかかった。
お互い攻めあう激しい試合が続き、よくそんなに走れるなという根性勝負。
その末に両チーム痛み分け。スコアレスドロー。
出来れば得点シーンを見たかったけど・・。
このスタジアムの臨場感は堪能できた。
この結果、他会場の結果関係なく藤枝の昇格が決定!
監督のインタビューを待って、記念撮影。
そして須藤監督の胴上げ。
引き上げる監督に、奥さんがおめでとうと声をかけにいくと・・
指をさして「倒すよ」と言われたらしいw
来期は同じカテゴリで須藤監督と当たるのか。
なんか感慨深いというかなんというか。
初めて甲府の試合を見に行った時のFWであり、今はやめちゃったけど娘のサッカー教室の先生であり、小さいけれど会社がスポンサーとして名を連ねるのに一役買ったり。
意外と縁の深い人物ではある。
ただ、一つ気になることが。
藤枝のゴール裏サポーターの人数について。
DAZNでハイライトを見るたびに思っていた。
ゴールシーンのあとにゴール裏が映ると、昇格を狙うチームにしてはその画が寂しい。
今日、昇格が決まる試合。
アウェイとはいえ現時点での藤枝の全力動員が見れるはず。
そう思って来たが、やっぱりそれにしては・・。
それでも選手も監督インタビューでも、藤枝からこんなにたくさんのサポーターが来てくれて・・
と言っていた。(まぁそりゃ言うと思うけど)
静岡は言わずと知れたサッカー王国。
基本的に他県と比べてサッカー好きな人は昔から多いと思う。
だからこそ、清水と磐田という名門のどちらかをもうすでに贔屓にしている。
静岡ダービーがあれだけ激しいのは、その証拠。
清水と磐田の間にある藤枝はここからどうやってサポーターを増やすのか。
これは他の昇格チームとは全然違う難題だと思う。
清水や磐田サポを引っ張るのはさすがに想像がつかない。
ということは、サッカーに興味がなかった層を引っ張ってくるしかない。
チームは強くなった。
やってるサッカーもおもしろい。
次はフロントが頑張る番だ。
藤枝のマスコット「蹴っ飛ばし小僧」が試合前にウロウロしてもそれに絡むサポはいない。
なんかパフォーマンスするわけでもない。
そんな姿を遠目で見て、道のりは長いなぁと。
清水や磐田にない、藤枝の魅力を磨いて発信し続けるしかない。
まぁでも余計なおせっかいだな。
うちも専スタすら作ろうとしない行政だし、人のこと心配している場合じゃない。
来期、負けたくないチームが一つ増えた。
それとあとひとつ。
AC長野パルセイロのサッカーもおもしろかった。
オレンジのサポーターの声援も分厚かった。
なにより。
シュタルフ悠紀リヒャルト監督のスピーチが熱かった。
その前に話した社長も切れ者っぽかった。
このクラブが強くなってきたら、伸びしろは凄くありそうな気がする。
いやこれも余計なお世話だな(苦笑)
でもたまには甲府以外の試合に行くのもおもしろい。
そこしか見てないと比較もできないからね。