パリに住んでいる知人のお母様が94歳で1月3日に心不全で亡くなりました。
すでに、お父様とご主人を亡くされ、お子さんもいないので、彼女一人です。
年末に帰国していたにもかかわらず、14日間の自宅待機があり、死に目にも会えず、、。火葬場が1月前半は混んでいるため、9日になってしまったということでした。
緊急事態宣言がで出た直後だったので、お通夜も、告別式もしない火葬式(直葬というそうです)で、読経もしない、御棺の顔周りにお花を入れるだけ、食事もいっさい無しのシンプルなものだったそうです。
親戚も高齢で、この状況では参列できないので、参列者は従兄だけ。たった二人で
見送ったそうです。
このような状況になってしまった今、たとえ、新型コロナウィルスで亡くなったのではなくても三蜜を避け、会食をしないなど故人を弔うという気持ちがあれば、今までのような通夜、告別式などの葬儀はなくても故人は納得してくれるでしょう。
一昨年の夏、たまたま彼女のお母様に、お目にかかる機会があったのですが、
90歳を過ぎても、笑顔のかわいらしい方でした。
まさか、もう会えなくなるとは思いもしませんでした。
心の中でご冥福をお祈りしました。
しばらくはひっそりと遠くから故人を偲ぶというスタイルが定着するのでしょうか。
ウイズコロナ、、といいますが、いろいろなことが変わっていくのだと実感しました。
皆さんの中にも大切な方がこのような状況下で亡くなり、辛く悲しいだけでなく
葬儀ができないと悩んでいる方、葬儀に参列できなくてお別れができず辛いという方もいらっしゃるかと思いますが、故人はきっとわかってくれていると思います。
派手なお葬式をしたから故人が喜んでくれるわけでもないし、たくさんの会葬者が
来てくださったら悲しみが癒えるものでもありません。
ちゃんとお別れしても悲しみが消えるわけでもない。
写真は22年前に亡くなった父の聖テモテ教会での葬儀のとき。72歳でした。
このような葬儀はもうなくなるのかもしれません。