~えっ!もう一体!?~


 甲冑男が消えた(かもしれない)オバケ屋敷を探索してみることにした私たち。


 今回は現地集合で夜のオバケ屋敷付近に。


 昼間だと目立ちすぎて仕方が無いとはいえ、できれば避けたかった。


 「みさとセンパイ遅いですねえ。」


 「準備があるから先に行っててとか言ってたけど・・・。」


 「おまたせ~。」


 また迷彩服でも着込んできたのだろうか、と振り向くと・・・


 なぜかチアリーダー。


 「・・・あんたこれからどこに何しに行くつもりよ。」


 「動きやすい服の方がいいって話しだったから。」


 動きやすいけどさあ。


 「・・・着替えなさい。」


 瞳美ピシャリ。


 「ぶー、なんだよ。みんなとそんな変わんない服装じゃん。」


 少なくともポンポンは持ってない。


 「やれやれ。」


 「着替えるならもっと人目に付かないとこで!!」


 いきなり服を脱ぎそうなみさとをオバケ屋敷の庭の木陰へ引っ張っていった。


 「・・・羞恥心って無いんでしょうか?」


 「あったらもう少し普通の女の子になってたでしょうね。」


 「それはそれでつまらないですね。」


 ・・・何気に結構なこと言ってるな、くーみーも。



 さて、態勢を立て直したところで。


 オバケ屋敷の入り口の手前20メートルくらいの茂みに隠れて・・・。


 「みゆみゆ、屋敷の中を見てくれる?」


 「はい。」 


 みゆみゆが意識を集中してオバケ屋敷に目を向ける。


 「真剣な表情のみゆみゆも萌えだよね~。」


 ポカッ。


 「べっ。舌の先噛んじゃったよちとせ~。」


 自業自得。


 「お屋敷には誰も・・・あ、待ってください。地下室があるみたいです。」


 「地下室?」


 「はい、地下までは見えませんけど、出入り口があるのは分かります。」


 「地下か・・・。」


 「また新たな謎ですね。」


 「ひょっとして、その地下に今回の謎を解く大きなポイントがあるかもしれないわね。」


 「行くか?」


 「ここまで来たならね。」


 そして、私たちが茂みから出ようとしたとき・・・。


 ガシャ。


 後ろの方、私たちが入ってきたオバケ屋敷の門の方から音がした。


 みんな振り向く。


 !?


 そこに立っていたのは鎧武者。


 今までの甲冑男と違う、日本の戦国時代のような鎧武者だ。


 もう一体現れた!?


 

 ~つづく~