~甲冑男の正体~


 甲冑男の謎を探してオバケ屋敷の探索をすることにした私たち。


 ところが、いざ潜入というときに背後からもう一体の甲冑男が現れて・・・。


 「ま、また現れました!」


 「俺たちが見たのと違うぞ。」


 「こっちは和風だねい。」


 約一名緊張感の無いやつがいるけど・・・。


 ガシャ、ガシャ。


 音を立ててこちらに近づいてくる甲冑男。


 刀持ってるし~。


 「仕方ないわね、強行突破で・・・。」


 お札を出して身構える瞳美。


 すると・・・。


 ギイイイ・・・


 オバケ屋敷のドアが開いた。


 そこに立っていたのは例の甲冑男!


 「こ、こっちにも!」


 「大変です、挟まれました!」


 鎧武者の方を向いていた私たちの背後から今度はあの甲冑男が。


 「おお、大ピンチだ。」


 楽しそうに状況説明するな~!!


 前後から迫ってくる似たいの甲冑男。


 「こうなったら・・・!」


 くーみーがなにか機械を取り出した。何かの秘密兵器!?


 「”目あり君”ゴー!」


 シャアアーーというモーター音とともに鎧武者の後ろから”目あり君”が庭に飛び込んできた。


 「念のため待機させておきました。」


 くーみーやるっ。


 「戦え”目あり君”!!」


 ビシッとみさとが檄を飛ばす。


 ”目あり君”は両手を振り回しながら鎧武者に突進していった。


 がんばれ”目あり君”!


 ・・・。


 ”目あり君”は鎧武者の足に当たるとそのまま倒れて、地面で手をバタバタ動かすだけになってしまった。


 「・・・くーみー?」


 「特別な武器をつけていないのが敗因だったみたい・・・。」


 勝負という次元でもなかった。


 「俺に任せろ!」


 飛び出したのは鈴城くん。


 「あぶないよ!刀持ってるし!」


 鈴城くんは構わず甲冑男たちに向かっていった。


 どうしよう、エミーを出してしまおうか・・・。


 しかしその必要はなかった。


 鈴城くんは鎧武者を抱えると思い切り投げ飛ばした。


 「おりゃー!!」


 鎧武者は甲冑男の方に飛んでいき、二体の甲冑男は激しく衝突すると体がバラバラになってしまった。


 「あ・・・」


 す、鈴城くん・・・。


 「あれ?これは・・・」


 私たちの側に甲冑男の体の一部が転がってきた。


 それには機械のコードのようなものが・・・。


 くーみーがそれを拾い上げる。


 「これ・・・機械です。」


 「機械?」


 甲冑男の胴体などが転がっている所へ行ってみた。


 まだ腕や足が動いていたが、”目あり君”と同じようにモーター音がする。


 「甲冑男って、ロボットだったのか?」


 まちがいない、二体ともロボットだ。


 「・・・どういうこと?」


 その時、オバケ屋敷の中からバタバタと足音が聞こえてきた。


 「何じゃ、何事じゃ。」


 表に出てきたのは白衣を着たおじいさんだった・・・。



 ~つづく~