秋の匂いは遠ざかり
吹き荒ぶ 木枯らし冬が訪れる
灰色に 厚く覆われし雲切れ間
希望の薄日が射して来る
ギザギザ心のひだゆるむ
包まれたい 優しい香りに包まれたい
ちっぽけな 自己の感情流されず
怒りに惑わず歩みたい
心に大いなる 愛を抱いて歩みたい
混在す 心と情を抱きつつ
情捨てて 心にまことを捧げたい
心にぽっかり空いた風穴を
歩みを止めるその日までに
薄紙で 何度もふさいで歩みたい
ゆっくり早く 歩みたい


嵐止み小春日和もあろうかな

秋夕焼四方は海よ紅く紅く