三河湾には3つの小島、日間賀島、佐久島、篠島があって、
その全部を制覇することが、すみれちゃんとおゆきの目標でした。
日間賀島、佐久島に上陸、お散歩を果たし、
あと1島を残して、すみれちゃんは志半ばで虹の橋を渡って行きました。
あれから何年経ったのでしょう。
もう行くことはないだろうと思っていた残りの1島、篠島へ、昨年渡る機会に恵まれたのです。
すみれちゃんの遺志を継いだのは、おなじみ、あおっち。
定期船の発着所から河童さんファミリーに見送られて篠島へ。
なんでもこの河童さんファミリー、
日照りの村に雨を降らしたり、川で溺れた子供を助けたりした伝説の河童さん達なのだそうです。
その始まりは、古代日本の皇族倭姫命(やまとひめのみこと)が天照大神を伊勢に祀るにあたり、この島で捕れた魚を献上するとしたことに遡るのだそうです。
現在も島で水揚げされた鯛は御弊鯛(おんべだい)と呼ばれ、年に3回伊勢の神様に捧げらているのだとか。
他にも、しらすやふぐ、牡蠣などの海の幸が大変豊富で、
魚介大好きなちまさんは、漂う磯の香りに胸をときめかしていました。
熱い海の男達のポスターが目に留まり、
お昼には自慢のしらすをいただくことに。
あっという間にペロリと完食。
さあ、お散歩開始です!
篠島へは海水浴や釣りを楽しみに訪れる観光客が多いそうですが、
おゆき一行はただひたすらどこまでも歩くのみです。
(あおっちはよくお散歩バッグで揺られていますが)
と、歩き始めたら、何やらとてもいい匂いが。
ちょっと道草して焼き牡蠣をいただくことに。
しらす丼をいただいてからまだ30分も経っていないのに。
今日はたくさん歩くからいいんですって。
すみれちゃんとも眺めた三河湾です。
向こうに薄っすら見えるのは渥美半島かな。
生い茂る木々の間を進んで行きます。
舗装された道も未舗装の道も、山の中をたくさん歩きました。
山道脇の斜面にすみれの群生を見つけた時は、ちまさん、くすっと笑っていましたよ。
そしておゆきは、日の当たる場所にひょこっと顔を出すすみれの花を、
とても愛おしく感じるのでした。
(つづく)
by ゆき♀ (・・・+あおい&すみれ)