日米両政府は26日午前、在日米軍再編問題の最大の焦点である米海兵隊普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先について、米軍キャンプ・シュワブ(名護市など)の沿岸部を一部埋め立てるなどの日本案で合意しました。
このニュースを読んで、僕は一人のおばあちゃんを思い出しました。
普天間基地を見に行った人ならわかると思うが、あれはほんとにひどい。
ほんとに、住宅街のどまんなかに基地があって、その基地のすぐとなりにアパートやら戸建やらが密集している。
こんなことって許されるのかなぁ。
ほんとにショックをうけた。
みんなの家50m先に飛行場があったら、みんなどうおもいます?
こんなん、治外法権としかいいようがないですよ。
で、絶対これは移転すべきや!!って強くおもいました。
当時移転先の最右翼として挙っていたのが名護市辺野古で、そこにも行ってきたんです。
自転車で沖縄を一周してた僕は辺野古のとある食堂にはいって、味噌汁定食を食べました。
「おばあちゃんおかわり!!」
ずっと自転車で走ってておなかぺこぺこやったから、何倍もご飯をおかわりしてたらおばあちゃんがおかずをもってきてくれて、いっぱいたべー。と。
食べ終わった後に、アメリカ軍のヘリ墜落事件や、それに関連していまだにアメリカに占領されているかのような沖縄の状況について話をしました。おばあちゃんは、「日本は敗戦国やから。」って言ってました。
「アメリカは沖縄からいいもんを全部もっていきよる。やんばるの森も、きれいな海も。」
「こんどは私らが育ってきたこの美しい海を壊そうとしている。」と。
僕にできることは、その店に置かれていた辺野古への基地移転反対の署名にサインをすることぐらいでした。
でも、おばあちゃんは真剣に沖縄の問題に目をむけ、署名に参加したこの小汚い青年にすごく感謝をしてくれていました。おかしをいっぱいもらいましたよ。
でも、結局きまってしまったのですね。
日本案の合意に伴い、現行の名護市辺野古沖を埋め立てる代替施設の建設は中止されたけど、それは地元の人々にとって何の解決にもなっていないと思う。
これから彼らの頭上を毎日何機も飛行機が飛び交い、激しい轟音を鳴り響かせる。
そもそも冷戦もとっくに終わったのに果たして沖縄にこんなに基地が必要なの?
れっきとした独立国に過去の戦勝国がこんなに長い間いつまでも基地をおいてる状況っておかしくないの?
日本は、テレビタックルでやってるように、日米安保保持(アメリカへの依存深化)か憲法改正(軍事ナショナリズム)という二極論のみで外交政策を語るのではなく、まずはアジアの周辺環境を相互敬愛へと変える努力が必要なんじゃないの?
移転問題と、極東の戦後問題に代表される外交政策は、決して一枚岩ではないにせよ、連動しあっているように思います。
勉強不足でちんぴんかんぷんな事を(すでに?)いいだす恐れがあるのでもこの辺でやめておきます。(だれか詳しい人がいたらどうぞ突っ込んでください。)
とにかく。
この合意をうけ、あのおばあちゃんはどうおもってんねんやろう。
ひょっとしたら、また座り込みにいってるかもしらん。
体には十分気をつけてほしいとおもいます。
まさかぽっくり逝ってしまってはないとおもうんやけど・・・