【文字起こし】八丈島STYLE 八丈島民インタビュー⑩ | らいむの“ひょっこり八丈島”

らいむの“ひょっこり八丈島”

八丈島への「入口の入口」になれば、と始めてみました。

島のこと、島暮らしのことなど、書いていこうと思います。

#10 みんなのひみつ基地 持丸沙代子さん

※2021年夏にインタビュー。

 


初めまして、持丸沙代子です。現在しているお仕事は、みんなのひみつ基地の店長のほかに、office八丈の代表、建設会社の役員、移住定住促進協議会の理事と会計を務めています。本年度(2021年度)は、東京都より委嘱され、八丈島デジタル活用協議会の委員も務めさせていただいております。
家族構成は、主人と私と、2歳、4歳になる2人の娘たちの4人家族です。八丈島に在住して8年目になります。

 

 

 


●みんなのひみつ基地が島内のSNSで話題になっていますがどんな施設ですか?
(みんなのひみつ基地は、)ワーキングスペースや学習スペース、カフェスペースやキッズルーム、会議室やレンタルルーム等があり、売店を併設した施設です。赤ちゃんからご年配の方まで、幅広い世代の方にご利用いただけます。

●この施設の魅力を教えてください
学生の方たちが勉強に専念できる、学生専用の学習スペースと、小さな子どもたちが、雨天時にも遊べるキッズスペースがあることです。
八丈島には子どもたちが気軽に利用できる施設や学習スペースが少ないので、あったらいいなと思い、作りました。


●これを始めようと思ったきっかけを教えてください
八丈島に住んで2年目くらいから、島の魅力を多くの人に知ってもらいたい、移住先として選択肢に入れてもらいたいと、強く思い始めました
今年(2021年)の2月に、フリーペーパーで、八丈島移住定住促進協議会があることを知り、(自分)自身の中でくすぶっていた移住定住促進の思いが加速しました。紆余曲折を経て、(同じく)2月の中旬に、当時、八丈町が公募していた「雇用機会拡充事業補助金交付事業」へ応募しようと一念発起しました。応募の書類を作成している過程で、移住定住促進にかかる事業だけではなく、島に住む人たちの“あったらいいな”と思う場所を作ることを目指しました。その結果、「みんなのひみつ基地」の事業案を完成させることができました。始めようとしたきっかけは、以上です。


●どんな方に利用してほしいと思っていますか?
島民の皆様方に利用していただきたいのはもちろんなんですが、コロナ禍が明けたあかつきには、旅行者の皆様や、八丈島に関わるすべての方々に幅広く利用していただけると嬉しいです


●利用料金が大変良心的ですが、これでは赤字になりませんか?
「みんなのひみつ基地」は、採算を度外視して作った施設です。来年度(2022年度)以降に法人化して違う事業を行い、ひみつ基地を存続していけるように頑張ってまいります。


●素晴らしい試みですが、今後八丈島でやっていきたいことは、どんなことですか?
八丈島にある、空き地や古民家を活用して、地域の拠点づくりや移住体験施設を運営したり、移住希望者の方たちが住める家づくりを行っていきたいです。
また、八丈島の未来を一緒に作っていける人材の誘致や、リーダーの育成を行い、さまざまな業種の人々を町に集めて、八丈島の新たな価値を創造していきたいです。
ひとりの力では叶えられないことばかりですが、周りの人たちのお力を借りながら、一歩ずつ前進していけたらと思います。


●移住協(移住定住促進協議会)の理事と会計をなさっていますが、具体的にはどんなことをしているのですか?
移住協で行っている理事の仕事は、月に一度開かれる理事会に参加して、理事の皆さんとの意見交換や、各チームからの報告を受けることです。
移住協は事務局のほかに、空き家実態調査チーム、移住体験施設の運営チーム、ワンストップ窓口開設チーム、情報発信チーム、財務チームに分かれており、普段はそれぞれのチームで集まり仕事を進めています。会計の仕事は移住協の財政の管理と拡充、それから月に一度行われている事務局会議に参加して、今後の方針や取り組みについて、理事長や事務局長らと議論を交わすことです。
移住協は(2021年)8月にNPO法人化する予定です。八丈島に移住者を増やす取り組み、定住者のサポート等、今後とも頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いします。


●移住協の活動は、現在どの辺まで進んでいますか?
現在、話し合っている議題は多岐にわたりますが、決定していることも何点かあります。現在、移住協より年4回発行している「おじゃりやれ」という会報誌を、来年(2022年)の1月より毎月発行予定です。来年度には、新たに空き家を改装して、移住体験施設を増やす予定もあります。今後の移住協の活動に、是非ご注目ください。


●八丈島に最初に来島したきっかけを教えてください
主人と結婚する前に、主人のご両親にご挨拶を兼ねて、観光に来島したことがきっかけです。

●ご主人とは島外で知り合ったのですね?
その通りです。

●八丈島で暮らすことに抵抗はありませんでしたか?
自然あふれる素敵な島だなと思い移住してきました。

●八丈島での暮らしはいかがですか?
島での暮らしの中では、自然の厳しさに直面することもあります。例えば、アリが大量に家の中に入ってきていて、対処に戸惑ってしまったり、また、湿度100%を体験したり、高台に住んでいるので、大型の台風が直撃(!)したときには、眠れぬ夜を過ごしたこともあります。ですが、マイナス面よりプラスの面のほうがはるかに上回っているので、大変暮らしやすい島だと思っています。

●八丈島の良いところと足りないと思う点を教えてください
八丈島のいいところは、安心安全な環境で子育てができるところです。大自然の中で毎日暮らしていけることが、子どもたちの心と身体の発育に非常にいい影響を及ぼしているのではないかと、日々感じております。足りないと思う点は、島に暮らしている子供たちの学習スペースです。今後、自身(の法人)でも増やしていけるように、取り組んでまいります。

●ご自身が感じた活動をされ、素晴らしいと思いますが、ご家族の理解は得られていますか?
はい。主人は三根地区にある護神の(自動車)修理工場で働いています。毎日の子どもたちの保育園の迎えや、家事に、積極的に取り組んでくれています。主人の協力のおかげで、私も自分の活動ができています。大変感謝しております。

●活動以外の趣味はどんなことですか?
ミシンでの小物作りや、レジンを使ったアクセサリー作りです。時間があれば、パンも焼いています。

●忙しい毎日だと思いますが、時間のやりくりや食生活など、どのようになさっていますか?
ひみつ基地を立ち上げたばかりで、子どもたちと過ごす時間が以前のように作れていません。運営を安定させることができましたら、子どもたちと過ごす時間をたくさん取りたいと思っています。食生活については、以前は昼食も夕食も毎日作っていましたが、仕事を始めてからは、昼食は島にある飲食店のお世話になっています。
八丈島には美味しいお食事を提供してくださる飲食店が多数ありますので、おかげさまで、忙しい毎日を乗り切ることができています。


●最後に、何かPRしたいことがあればどうぞ
現在、八丈島デジタル活用協議会の委員を務めています。ここでは、島しょ地域のさまざまな社会問題について、八丈島をモデルに、デジタル技術を活用した解決案の検討・推進をはかり、有効な取り組みについて、ほかの島に順次展開することで、持続可能な島しょ地域の発展モデルを作ることを目的としています。デジタル活用協議会の議事内容につきましては、東京都総務局行政部のホームページよりご覧ください。
本日はどうもありがとうございました!

 

 

 

この動画を紹介した、スーパーあさぬまのブログ記事。

 

 

(あとがき)

八丈島移住定住促進協議会(移住協)が正式に発足し、現在は副代表を務めている持丸さん。話し言葉が書き言葉のように丁寧で、そのまま起こしても良いものかと、正直悩みながらでした。個人的にはそれが彼女らしさだと思いますので、ほとんど言ったままを書いています。

現在は移住者インタビューを、動画ではなく会報で行っているため、こうした記事も少なくなると思います。ただ、島民インタビューとしてはまだ上げていなかったので、1年半ほど経過してしまいましたが(データとしてはあった)、この機会に上げることにしました。持丸さんをはじめ、関係者の皆様にご報告申し上げます。遅くなりすみませんでした。

 

←前の方へ

目次へ→