『錯覚のしずく』公演終了から、もうすぐ1週間。

久しぶりにカラスカの公演に照明として入ったので。
ちょっと、つらつら回想してみようかと思います。



シリアス系芝居はほとんど経験がなく、コメディに特化したカラスカ。
逆にイデさんはシリアス系を主に活動されているベテランの映画監督・脚本演出家。

完全に真逆ですね…(笑)

このコラボ、どんなものが出来上がるのか…
まさに「期待と不安」が最初はあったのではないかと。

企画がスタートし、イデさんとの打ち合わせ、小屋見学。

「劇場、舞台と客席を逆に使おう」
「外のガラス張りも使おう」
「ブースは下に降ろすか、カメラで見ながらやるか」

さすがベテランの監督、予想だにしないアイデア達が次々と出てきます。
久しぶりの照明…どこまでやれるか…
まずは不安8割でした自分(笑)

しかし、これがまた実に面白くて。

稽古を重ねるにつれてどんどん複雑で面白くなっていく芝居。
頭の中で目の前の稽古(芝居)を劇場に落とし込みながら明かりを考える作業…。
これまた、久しぶりの知恵熱が…。

やー、プロの照明さん凄いよなー。
数回(下手すりゃ1~2回)の稽古観と稽古映像DVDとかで照明考えるもんなー。
自分はもっともっと稽古見ないと到底無理(笑)

劇場の空間、設備、回路、スポットライト、バトンの配置…。
これらをどうこねくり回して明かりを作るか。
シリアス系の照明となると、ホント3年半ぶりとかで。

自分のイメージした明かりと。
演出の求める明かりをどう合致させるか。

なんか久しぶりで、しかし新鮮で。
滅多に無い機会、非常に、とにかく面白かったですね。
とにかくやれるだけの事は、やったと。
何とも言い難い、貴重な経験でした。



【ブースを2階から客席後方へ移動】
DMXワイヤレスを使い、ユニットへの信号線敷設を省略。
業界最強クラスと風の噂のワイヤレスシステム。
さすが、一度の電波障害もなく公演終了。
ちなみに自前(笑)

【客電が無い】
スポットを客電に使うと客席が暑い、という意見を聞いたので。
LEDフラッドライトを2基、持ち込み。

【外のガラス当て】
調光回路を引くには問題が多すぎるので、小型LEDスポットで対応。
こちらもDMXワイヤレスで調光。



まあ、こういう技術面は機械があればどうにか出来るんですが。
最難関だったのは…
有給休暇を3日間、平日に突っ込むことだったり(笑)

休む前に各部へさんざん根回しし…
片付けるだけ仕事を片付けておきましたが…

案の定、週明け、会社の机の上には仕事が山積み。
ああ劇場に戻りたい…という気持ちになりました(笑)



この『錯覚のしずく』、賞賛のお言葉をたくさん頂いて。
照明として、作品の一部を担えたこと。
本当に嬉しい限りです。

ご来場、ご協力頂いた皆様。
本当にありがとうございました!!

脚本演出のイデさんをはじめ。
カラスカ、獏天の皆さん、客演の皆さん。
本当にお疲れ様でした!!

















…部屋に転がってるミラーボールどうしよう。