美しい日本語、柔らかな歌声に包まれて | 鬱と犬

鬱と犬

2004年4月に鬱に。
最近、妹から犬をもらい少しづづ回復の兆しが??
四十路女子の鬱と犬についての身辺雑記です。

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その名前を聞いたのは、沢木耕太郎が人物を描いたドキュメンタリーである。

初めてその人が歌詞で使う「木戸」という言葉の意味がわからなかった。

十代のわたし。

次にまたわからなかったのは、歌詞の中の「すがしい」という言葉。

すがしいシクラメンの花というのは、どんな色なのだろう。

決定打は、美空ひばりに作った「愛燦々」。わたしの中で美空ひばりのナンバーワンに好きな歌になった。

こんな美しい日本語を柔らかな音楽で歌う人を生で見たくなった。

たまたま、仕事が休みな日曜日に近くホールでコンサートが開催するらしい。

久しぶりに母と繰り出した。

前日に酒場のお客さんに、「愛燦々聴けたら泣くな」と言っていた。

だけど、その前に泣けた。

コンサートで、大人がすすり泣くのを聴いたのも初めて。

わたし以外の聴衆も、周りに気を遣いつつも、泣いていた。

わたしは今は三十三歳、
歌声の主は六十六歳、もっともっと昔の音源を聴きたいと思えた。

いい日曜日の夜だった。


追記、画像はコンサート会場。小椋桂「邂逅 歌創り40年、旅途上。」。