先日、愛犬と同じ名前の車を見た。
存在は知っていたけど。
また妹が、その車の広告は姉さんが好きな伊集院さんが書いているよ、とメールで教えてくれた。
六月十九日の朝日新聞の広告で、伊集院静氏の文章を読めることになった。
題名は、「あなただけのカレンダー」。
抜粋だが、
「新しい人生のカレンダーを作りなさい。若い時とはまるで違う。これからのあなただけのカレンダーだ。」
「あなたには新しいカレンダーを持つ資格がある。なぜならあなたは今日まで世間の荒波を越えてきた。実はそれ自体が素晴らしいことなのだ。」
「私のカレンダーの反省から一言。夢はシンプルで欲張りすぎぬよう。さらに言えばこれまで着ることのなかった新しいカラーを身につけるくらいのモダンさがあった方がいい。やはり人生はお洒落でなくては。」
伊集院静氏の著作を初めて読んだのは、家族で鹿島に釣りにいったとき。エッセイ一作目の文庫本。
そして、高校時代は週刊文春に連載されていた「二日酔い主義」というエッセイを読むことが、満員の山手線で通学するわたしの楽しみ。
実人生でいろいろあっても、エッセイを読んでいると何か違った。
エッセイって、原稿用紙五枚の世界って、何て奥深いのだろうと感じた。
泣いて笑って学んだエッセイ。
わたしが十代で一番、影響を受けた作家である。
このブログのジャンルを、今年、やっと「エッセイ」に変えた。
おこがましいと思いなかなか出来なかったけど、やはりエッセイというものを描きたいと。
愛犬さいちゃんと同じ名前のSAIという車を見て、そんな初心を思い出した、昨日、夏至の日。
★一四零六字★
追記、画像はトヨタのSAI。