見たこと、教わったこと
認知症を基本テーマにしたこのブログ。どうしても命にかかわる題材になってしまいます。今回のテーマはかなりぶっ飛んだ話で、介護をしている方にとっては眉をひそめてしまう内容かもしれません。でも命を考えるときに、こうした切り口もありかな、と思って書いてみることにします。
先日ある会合でお会いした方がこういうことを言いました。「自分の寿命を自分で決めさせてくれればいいんだよ。何年何月何日になったらぱったり死ねるようにしてほしいんだ。そうすれば病気で延々苦しむこともないし、なんといっても死ぬ時がわかっているから事前にお世話になった方を集めて自分からお礼の言葉も言えるしさあ」
新たに知ったこと、考えたこと
確かにこうした考えもありかもしれません。今、ぽっくり寺への参拝が増えていると少し前の新聞だったかテレビだったかの報道がありましたが、こうした現象も苦しまずにピンピンンコロリと逝きたいという思いの表れでしょう。その進化形がこうした考え方になるのかなと思っています。
ずいぶん昔の映画にも人口増大の問題が発生した地球で、一定の年齢になったら皆無条件に寿命を終えるというルールを課した様子を表した作品がありました。この作品は実際に見たわけではなく、内容を紹介した文章を読んだだけでしたが、将来的にはこういうことにもなりかねないかなと漠然と感じたのはなぜか記憶に残っています。
こんな話、ナンセンスだよと笑い飛ばすことも可能です。でもこんな条件を政府が提示してきたらどうでしょう。人工的に決めた寿命と平均寿命の間の期間に生じる社会保障にかかる金額の半分を無条件に即金で支払いますよ!って。
そのお金で豪遊するもよし、余命を充実した生活にアップグレードするもよし、好きに使ってくださいと。もちろん寿命も苦しまずに寝ている間にポックリと逝くように配慮します。そんな文言も付け加えて。
ご存知の通り、国の財源は尽きかけようとしています。そのかなりの部分が社会保障費です。それを大幅に圧縮できる一つの方法にこうしたこともアイデアとしてはあげられるでしょう。アイデア出しのブレーンストーミングはアイデアを否定してはならないというルールで行われるので、いかにぶっ飛んでいてもアイデアの一つとしては成立するからです。アイデアの根源はいわば企業におけるリストラの早期退職の際の上積み分がここでいう即金払いというインセンティブに置き換わるというものです。
加えて、苦しまずにポックリも保障しているので、上記の市民のニーズも汲んでいます。最近の高齢者は「子供に迷惑をかけたくない」という思いが強いので、長期の介護などを回避できる点でも魅力的ではあります。
財源が枯渇しかけたとき、国がこんなことを言ってくるかも、社会的素地も固まりつつある、ひょっとしたら本当に近い未来にこんなことを国がいい出すかもしれないなあ、あの映画いいところを突いていたんだなあ、そんなことを頭の隅に感じながら前述の人の言葉を聞き入れていました。
皆さんならどうしますか?
また一つ新たな意見を得て、思いをまとめることができました。感謝です。
もし文中や事例などに誤りがあったり、こうした情報もあるよという方、是非ともお教えください。
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