先週の稽古には久しぶりに格闘技経験者のA君が来てくれたので、この二か月ほど取り組んでいる肩甲骨周辺を基調とした上半身の身体操作、それとも関連する下肢が安定した上での突きの変化の感想を聞きました。

 

概ね良好な反応でしたが、特に充分な姿勢で前方へ突き出した拳(もう片手は手首に沿える)を内受けで払う手解きには(以前だったら出来なかったことだけに)驚いてもらえたようでした。

 

この内受けは上半身を回し払う形は取りますが「騎馬立ちでの突き」で記したのと同様、”腰の回転運動”に頼って払っているのではありません。

見た目には上半身の回転運動なのですが内観的には腰の回転で払っているのではないのです。

 

これまでは微妙に回転運動が伴っていたのか不動立ちや後屈立ちの形からだと足を動かさずには払うことが出来ていませんでした。

今迄は多少ブレるのを位置を微修正することや微妙な腰や鼠蹊部の操作で誤魔化していたようです。

今回も”微動だにせず”出来たかと聞かれると、まだまだ怪しいところもありますが、何とかそれなりの構えで出来たと言うところです。

 

これは「首の角度と肩甲骨内の操作」から伸展し、足元から拳の先まで”アソビを取る”感覚が良く芽生えて来たことが功を奏していると感じているところです。

 

A君が思い切り体重を掛け、同じ形で突いて来るのを同様に捌ければ良いのですが、まだまだそこまでは出来ません。

止まる彼を崩せないのに動く彼を崩せることもないと思いますので、こうした基礎的な手解きを積み重ねている段階と言うことです。

 

ちなみに上記の”足元から拳の先まで”アソビを取る”感覚は以前ブログに書いた「”動作システム”の構築」そのものであると考えています。