半身動作研究会の中島さんから「会いたい」と言ってる人がいるとの連絡がありました。

何でも中島さんの会へ時おり通っている方だそうで、かつての恵比須稽古会で私とも一緒に稽古したことがあるとのことでした。

 

特に拒む理由もないので「何かやってみたいことはありますか?」と事前に聞いてもらったところ「昔やっていた稽古の続き(井桁術理の稽古)」とのことだったので「それもまた面白いな…」と思い、お会いすることにしました。

道場で約二十年ぶりに会いましたが、会ってみたら「あぁ、あの人か!」と言う感じで思い出話が花を咲きました。

 

その後「昔やっていた稽古」の”その後の進展”を披露することとなりましたが、当時に比べ術理の理解は格段に進んだつもりですが、当時の自分を知る人と長いブランクを経て稽古することはこれが初めてでしたから、本当に理解が進んだのか検証出来る良い機会となりました。

 

当時は今と比べれば正面斬りにしても柾目返しにしてもかなり下手だったでしょうから、実技に関してはかなりマシになっていたと思います。

術理解説に関しては準備不足もあり、基礎的な”軸を意識する”感覚を習得する為の手解き程度しか出来なかったのですが、それでも、その為にどうした感覚や動作の習得が必要か?との解説には理解・納得して頂けたようでした。

 

私が話したことは当時甲野先生が発表されていた著書に書かれている内容にしか過ぎないのですが、自分や同時期に稽古会に参加していた人達はそれを深く理解出来ていなかったと言うことだと思います。

 

そうして井桁術理の稽古を一通り行った後は、この数年私が研究している英国松濤會(以下KDS)の突きの一端も経験して頂きました。

 

打撃経験のない方でしたので、拳で腹を突く形でその感触を確かめてもらうに留めましたが、ごく普通に突くとやや強めに突かれても、ただ殴られていると言う感触なのに、KDSの突きでは、よりゆっくり突いても腹に刺さる(貫通力のある)感じを味わってもらいました。

 

二十年ぶりに会って「大差ないな~」と思われたらどうしようと思っていましたが、少なくとも”昔に比べれば”それなりにマシにはなっていたようでホッと一安心ではありました(苦笑)