練習内容 | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

 まるでシリアスランナーのような日記タイトルだ・・・。このタイトルに騙されてきた方、ごめんなさい。多分、他のランナーの皆さんの参考になるような話は書けないと思います。


 初対面の市民ランナーの方と話すとき、よく聞かれる質問にこういうものがある。


 「どういう練習をしているのですか?」


 私もサロマの100kmの完走経験はあるので、これからサロマに挑もうという方からは、やはり100kmを走るにはどういう練習をすればいいのか、という質問をいただく。


 ただ残念ながら、私の場合はこの質問には的確な回答を返せない。なぜなら、なんにも考えずに走っているからだ(笑)。


 まあ、正確に言うと何も考えていないわけではない。たとえば、サロマの前は「遅くてもいいから、長い距離を走れるスタミナを身につけよう」と思って、スタミナ強化をテーマとしている。そのために重点的にやろうと思っていることは、50kmを超える超ロング走。本当は70km走くらいをしたいところだが、特に1人で走るとなるときつい。どうしても、50km程度となってしまう。この50km走を何本か走ることを考えている。だが昨年は、4月29日に幸福駅往復走を1度やっただけに終わってしまった。


 フルマラソンに向けた調整としては、最低でも30km走を数本こなしておきたいと思っている。そしてできれば、4時間走もやっておきたいと思う。


 走り始めの頃、右も左もわからないから、いろんな先輩ランナーから話を聞いたり、本や雑誌を読んだりして知識を集めた。


 その中で印象に残っているのが、練習で本番の距離の7割程度の距離を走れれば大丈夫というものだった。つまり、10kmレースに向けては7km程度、ハーフのレースに向けては15km程度、フルのレースに向けては30km程度、そして100kmマラソンについては70km程度ということになる。


 市民ランナーとしてデビューする前(自分なりの基準では、練習もしないでいきなり大会に出場していた頃の私はランナーではなく、1999年のふらのへそマラソンに出場するため練習を開始してからの私がランナーだ)、すでにワンエイツ(フルマラソンの8分の1、約5.27km)のレースには参加したことがあったため、5kmという距離には恐怖感がなかった。だからこの年は、5km以下のレースにいくつか出て、レースに慣れたであろう最終戦で10kmに挑むこととしていた。


 初めての10kmに挑むときは、大きな不安があった。なにしろ、距離がいきなり倍になるのだから。


 練習とレースを含めて5km程度までしか走ったことがなかった(高校生の頃はもっと長い距離を走ったが・・・)ので、ともかく練習で10kmの7割、7kmを走ることを目標とした。そして無事に7kmを走り終えたとき、私はすごく気持ちが楽になった。下りワンウェイのもこと山ふきおろしマラソンだったということもあろうが、レースでも特段失速することもなく走り終えることができた。


 翌年は、9月の千歳日航マラソンで初ハーフに挑んだ。このときは、目標の15km走にはわずかに届かなかったが、練習では最長14kmあまりを走ることができた。「練習7割論」を信じている私は、ほぼ7割の距離を走れたということで、ものすごく気が楽になった。そして本番でも、後半ペースを上げることができ、目標の2時間以内で完走することができた。ここまでは実に順調だった。


 そして迎えた3シーズン目。最初のシーズンに10km。2シーズン目にハーフ。そして3シーズン目にフルに挑戦したいというのは、市民ランナーになったときに立てたプラン。ここまでその通りに来ていた。


 順調にきていたがために、きっと慢心していたのであろう。この慢心というのは、いくつになっても直らない、私の悪い癖なのである。これまで頑なに守ってきた「練習7割論」を軽んじてしまい、「2週連続でハーフマラソンを完走できたから大丈夫」、と勝手に決めつけてしまった。練習でこなした最長距離は約24km。それ以外には20kmを超える練習はしなかった。


 その結果・・・30kmの壁は私の前に立ちはだかり、32kmを過ぎてからはかなり歩くこととなった。


 翌年に挑んだ2度目のフルマラソンも、故障の影響もあり練習不足で臨んだところ、やはり同様に30km以降は歩いてしまった。


 2度の失敗に懲りて、慢心を振り払って周りのアドバイスに素直に耳を傾けた。その結果、大会前に2本の30km走をこなしてから臨んだ洞爺湖マラソンでは、自己ベストを30分縮め、歩かず完走できた。その後も30km走に加えて「北海道マラソンを完走したいなら、ぜひ4時間走を」というアドバイスもあったので、4時間走も敢行して臨んだ。その甲斐あって、北海道マラソンでも自己ベストを30分近く短縮して完走を果たすことができた。


 その2年後、サロマに初挑戦を決めた私。「練習7割論」からすると70kmを走らなければならない。だがさすがにそれは容易ではない。それでも楽走412旭川のメンバーとともに、旭川~富良野60km走やら、旭川~天人峡45km走をこなし、ほっかいどう24時間走では90kmを走るなどの超ロング走をこなして臨んだ。


 結果は終盤の関門との戦いも乗り越えて、関門制限時間の5分24秒前に感動のゴールを果たした。


 その後も、超ロング走を最低でも2本は走ることを目標に走ってきた。だが昨年は、結局1本だけに終わってしまい、それだけが原因でもないだろうが、2度目のリタイアを喫してしまった。そんなことから、今年は超ロング走を2本以上こなしておきたい。


 と、ざっと私の練習方針について語ってみた。


 今まではこんな感じで、距離主体の練習を行ってきた。スピード練習は、はっきり言って嫌いなのだ。苦しいし、つらいし・・・。


 でも、今年の目標としてはタイムの追求を上げてしまった。レースの場ではニコニコランをする。でもそのためには、練習のときにちょっと苦労をする必要もあるのだろう。メニューを作って計画的な練習をするというのは苦手だから、相変わらず思いつきで練習内容を決めるという走り方しかできないけど、今年はちょっと速く走る練習もしてみたい。


 スピードが身につくと、サロマでも楽なペースで走れるはずだ。私は今まで、サロマを走るためにはスピードは不要と思ってきた。だが、フルを5分半で走る走力から、5分で走る走力にアップできるとしたら、今までサロマではキロ6分40秒で走っていたのが、6分20秒で楽に走れるようになるのではないだろうか。楽に走って貯金をこさえることが出来る。スピードアップが、サロマの完走に向けてきっと力となるはずだ。


 そう、すべてはサロマのために。


 ふたたびあの、栄光のゴールにたどり着くために・・・。