平成の 源平ならぬ 父子合戦~第1回神戸マラソン完走記13 | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

13.ともに目標達成


 肩が痛いことも忘れ、両手の拳を思い切り天に突き上げながら、光るゴールゲイトをくぐりました。3時間59分55秒。わずか5秒を残していました。40代最後のレースとなった一昨年のしまだ大井川マラソン以来、2年ぶり、5レースぶりのサブフォーです。


 よろめきながらゆっくりと振り返り、走ってきたコースに向かって深々とお辞儀をします。このとき、ゴールゲイトの時計はすでに4時間を超えていました。


 42.195kmを走り抜いての5秒。たったの5秒ですが、私にとってはとても重い5秒です。1kmあたりにすると0.1秒ちょっとにしかなりません。でもその積み重ねが、ゴールでの重い5秒につながりました。


 倒れ込みたいくらい全力を出し尽くしていましたが、動線に従って前に進みます。しばらく進むと、メディアの方がゴールしたランナーの声を拾っていました。その中にスポーツ報知のTさんの姿を見つけ、私は近寄っていきました。


 Tさんにいろいろと話を聞かれましたが、Ogakunの姿は確認できなかったそうです。途中で抜いた記憶はありませんから、彼はすでにゴールをしているはずです。あのまま快調に走りきったのか、あるいは終盤でフルマラソンの洗礼を受けたのか、気になるところです。


 2日前のスポーツ報知の記事がなければ、私は仮装してカメランをするつもりでした。「父子ガチ対決」という記事が載ったばかりに仮装を断念したのですが、おかげで2年ぶりにサブフォーランナーに復帰できたのですから、スポーツ報知の記事には本当に感謝です。


 バナナとスポーツドリンクと布引の水を受け取り、フィニッシャータオルを肩にかけてもらいます。このタオル、色といいデザインといい、なかなかすてきなタオルです。


 さらに進むと、今度は完走メダルです。最後までデザインが明らかにならなかった完走メダルですが、これもまた素晴らしいデザインでした。首からかけてもらい、ずっしりと重さを感じます。


Road to SAROMAN BLUE-完走メダル


 痛む足を引きずりながら、荷物を受け取りに行きます。荷物を受け取るとすぐに携帯電話を取りだし、ランナーアップデートでOgakunのタイムを確認します。


 「なっ、なんだこりゃ?」


 グロスタイム3時間13分12秒、ネットタイム3時間10分34秒。さすがに30kmから40kmのラップは落ちていますが、素晴らしいタイムで走りきっていました。ガチ対決なんて言ったのが恥ずかしいくらいのタイム差です。


 でも私のタイムにしても、グロスタイム3時間59分55秒、ネットタイム3時間53分55秒と、見事に目標達成です。これが14回目のサブフォーです。もちろん、このタイムは14番目のタイムです。ところがネットタイムで比較すると、これは7番目の記録となります。サブフォーといっても、いつもいかに4時間ギリギリで走っているかというのがよくわかりますね。


 それからOgakunと連絡を取り、更衣室でおちあいました。着替えを済ませていたOgakunにもう1度ランシャツを着させて、対決記念撮影です。


Road to SAROMAN BLUE-記念撮影


 ともに目標を達成したのだから、父子合戦は引き分けだ!そんなわけのわからないことを言って、Ogakunに呆れられてしまいます。


 おなかが空いてきたので、炊き出しの列に並びます。もたもたしていたせいか、すでに豚汁の方は終了していましたが、そうめんの方はまだ大丈夫でした。


Road to SAROMAN BLUE-そうめん


 本当は、昨日参加できなかったグルメフェスティバルに行って腹ごしらえをしたいと思っていたのですが、すでに昨日の午後から強風のため中止になっていたそうです。時間も予定を大幅に過ぎていたので、会場を後にすることにしました。


 市民広場駅までは、ポートライナーに乗る人たちの行列ができています。それよりも三宮行きの直行バスの方がいいのではないだろうか。そう思って、そちらの乗車券売り場に並びました。乗車券を買って乗り場に行くとすぐにバスが来て、乗るとちょうど空席が2つありました。見栄を張らずに座ります。ついていました。


 バスは神戸市役所前に着き、ここから三ノ宮駅まで歩きます。多くの車が行き交っていて、朝とは全然違う場所のようです。このとき、神戸マラソンバージョンになっている日本最初の花時計をようやくじっくりと見ることができました。


Road to SAROMAN BLUE-花時計


 走った後は風呂に行こうかという考えもありましたが、予定が押してしまいまして、ホテルに戻ってシャワーを浴びることにします。当初の予定では、今夜の打ち上げ後に広島に戻る予定だったOgakunを、土曜日は観光できなかったから、もう1日いて観光して行けよ、と説得して、1泊追加することにしていましたから、堂々と部屋のシャワーを使えます。順番にシャワーを使った後、打ち上げに向かいました。


 打ち上げは、生田神社の近くにある長江です。


Road to SAROMAN BLUE-長江看板


 以前は南京町で営業していたそうですが、こちらに移転したようです。


Road to SAROMAN BLUE-長江名刺


 なおママさんがセットしてくれて、ちょうどこの日に学会のため帰ってきたというなおママさんの息子のnaokun、そしてOgakunと大学の後輩2人、といった若者主体での打ち上げとなりました。


 フルマラソンの後ということもあり、胃腸はちょっと弱っています。中華料理はあまり食べられないかなと思っていましたが、なんのなんの、食った食った(笑)。とにかく美味しかったです。四川料理ですから辛いのですが、単に辛いというだけじゃないですね。すごく味に深みを感じます。こんな美味しいのは初めて、と思いながら食べる料理がほとんどでした。


 また紹興酒の美味しさといったら・・・。これが紹興酒だったら、今まで飲んでいた紹興酒はなんだったんだ?と思えるくらい美味しかったです。


 完走メダルと美味しい料理と酒。最高の組み合わせに、すっかり上機嫌になりました。


Road to SAROMAN BLUE-酔っ払い


 気がつけば、食い意地を張っていたせいか、料理の写真を何も撮っていません。大失敗でした。でも、次に行ったら絶対撮りますよ。近くに住んでいたら、何度でも通いたいお店ですね、ここは。来年の神戸マラソンに当たったら、今度は奥さんを連れて行こうと思います。


 たらふく飲んでたらふく食って、気持ちよくホテルに帰りました。でもホテルに戻ると、疲れと酔いでもう限界です。着替えるとすぐにベッドに潜り込み、そのまま眠りにつきました。(つづく)