療育ママ | 徒然ぱんだ ~ダウン症★育児日記~

徒然ぱんだ ~ダウン症★育児日記~

  
2011年1月11日生まれの息子、ももたろはダウン症です。

先天性の心室中隔欠損+肥大型心筋症という合併症。そして喘息もち。

育児、ダウン症についてなど、思いつくまま書いてます。

ももたろが生まれてすぐに、ダウン症関連のサイトを探しまくって読み漁り、本を買って読み、早期療育が効果的と書かれていることが多かったので、とにかく療育を頑張る!と、その当時は思っていました。



だけど、療育とはなんなのか、なんだかよくわからないし、頭もぼーっとしていた頃なので(今もあまりかわらないけど…)、全然頭に入らなくて、どうしたらいいのか悩んでいました。



市の保健師さんにはよく泣きついてましたが、制度面はあまりよくご存知ではなかった。



療育園と言われるところに電話をしてみても、まずは遺伝科にかかってくれと言われてしまう。



その遺伝科ドクターは、集団外来と親の会を勧めるばかり。



そんな傷のなめ合いよりも、病気を治すとか少しでも良い方向になるように医療を施してよ。



それが本音でした。



結局は集団外来も親の会も、仲間ができて、情報収集もできて、参加して良かったと思うことになるんですが。



後から何度も何度も読んで、自分で経験してみて、漠然とわかってきた、私なりの「療育」の解釈は、



本人も家族も、普通の人生を歩むこと。



一般的には、療育は医療・リハビリ・生活全般のことを指すようです。



体が弱かったり合併症があったりするダウン子は、健康管理に気をつかう。



筋肉が弱く、弛緩しているダウン子は、正しい歩き方や姿勢を身につけるためにリハビリを行う。



発達はゆっくりだけど、できることも多いダウン子は、普通に生活する術を身につけるよう手助けする。



私の解釈はそんな感じ。



ももたろと、普通の健常児を比べてみると



ももたろは心室中隔欠損という合併症と、肥大型心筋症という病気を抱えてしまったので、手術をし、通院しています。



他にダウン子の特性ゆえにかかりやすい病気を、早期に見つけるため、遺伝科で健康状態を確認しながら、通院すべき科を教えてもらいます。



正しい姿勢を身につけるためPTを受け、日常生活動作を習得するのにOTを受け、言葉の発達を促すためSTを受けます。



そして、私が働くため、保育所でおともだちと一日を過ごします。



「療育」は、特別な何か、ではありませんでした。



健常の子でも風邪をひけば小児科か耳鼻科に行って薬をもらうし、重症化すれば入院するでしょう。



苦手なことがあれば、トレーニングをして苦手意識がなくなったら、できるようになるかもしれません。



そういう意味では、健常児でもダウン子でも同じです。



ただ、やっぱり通院とリハビリは、地域柄(田舎とも言う?)なのか、1か所ですべてが済まないので、いろいろな所に広がってしまいました。



仕方ない事とは言え、仕事をしながらはしんどいのが実情。



病院、公機関全部で8か所17科。



通いすぎだろ~



有給はほとんど全て、ももたろの療育に費やしてます。



その他に、風邪をひいて熱を出せば小児科。



鼻水を垂らしてれば、仕事の後に耳鼻科も行きます。



休みで仕事量をこなせない分、他の人がかぶってくれている部分も多いです。



救いなのは、ムスメが健康であまり体調をくずしたりしないことと、ももたろも中耳炎くらいにはかかるけど、入院が必要になるような重症化はしないこと。



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STが受けられることになって、一応自分が望む療育はできた感があります。



ただ、以前読んだダウン症の本に、早期療育が望ましいからと、本人の発達度合いお構いなしに療育を進める「療育ママ」にならないように…なんて書かれてありました。



今の私は、まさに療育ママかもしれません。



療育に通うことは、親の不安解消とか自己満足もあると思うので。



どの程度、本人に身につくのかも成長するのかも未知。



自分がかけた手間や時間が、どれほど報われるのかなんて期待しちゃいけないのです。



そんなことは健常児でも同じことだけど。



家庭環境や親の育児態度によっては、健常児でも知的障害や精神障害になり得ます。



やらないよりは、やれる範囲でやってみよう、くらいな気持ちで、情報収集したり電話アタックしてみたら、今の有様。



自分でも、なんだか突っ走ってる感があるので、体は疲れているのに精神的に気が張っています。



だんだんと診療科や、診療頻度が減ってきたりすると思うので、周りが理解してくれるうちは療育ママでもいいやって感じです。




正直、療育を取捨選択するほどの判断をしている暇もなく…



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STを受けるために行った療育病院で、小児神経科ドクターからいくつか注意がありました。



チューリップ黄STに限らず、PTでもOTでも、訓練は受けただけで満足しないで、家庭や保育所で使って活かしてほしい。



チューリップ黄ダウン子は3歳くらいで頚椎不安定性の検査をして、場合によっては首にコルセットのようなものを巻くようになるかもしれない。



チューリップ黄言葉の発達というのは、氷山のようなもの。氷山は海の上に浮かんでいるように見えるが、その下の海の中に土台がある。海の上に出ている部分を発語とするなら、その下の部分を作らなければ上の部分は出てこない。


そのために何ができるか…自分がまるで言葉のわからない外国に行ったと想像してみて下さい。言葉を理解するために、相手にどうやってほしいのか。


ゆっくり、はっきり、繰り返し話してくれれば、だんだんとわかってくるでしょう。それと同じように接してあげてください。



チューリップ黄ムスメちゃんは、病院にしょっちゅう連れて行ったりしてももたろばかりに手がかかってしまい、寂しい思いをするかもしれません。



だからしっかりと愛情を伝えてあげて、大切に思う気持ちを見せてあげてください。



などなど。




ムスメは、最近「今日もももたろの病院?かあちゃんも一緒に行くの?」とか、「ももたろはいつになったら歩くの?」と聞いてきたりします。



まだ染色体なんて理解できないと思うので、ダウン症については説明していませんが、ももたろと同じクラスの他の子たちとの違いも、ムスメなりに感じているのかもしれません。



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ももたろが生まれる前から、保育所に迎えに行った時、私はムスメをギューっとしながら「かあちゃんの大事なムスメちゃん」と言ってきました。



少々大げさかなとは思いますが、事実なんだからしょうがない。




人前ですが、相手が子どもなんだから許されるかな、と。



ええ、親バカです。



こないだ、残業で遅くなってしまった時、時間外で残っていたのは同じクラスの乱暴君2人と、ムスメとももたろの4人だけ。



いつものようにムスメをギューしてたら、乱暴君が2人そろって「おかしいんじゃん」「恥ずかしい」「くさい(?)」と囃したててくれました。



別に私は恥ずかしくはないけど、ムスメが「ギューするのは恥ずかしいこと」と萎縮するようになったら嫌だなと思い、わりと本気で腹が立って叱りつけてしまいました。



「きっと、ギューしてもらいたいのに、ギューしてって言えなくてギューしてもらえないんだね。早く保育所に迎えに来てほしいのに迎えに来てもらえなくて、寂しいんだね。」と、ちょっと大人気ない言い方もしちゃいました。



私だって、愛情表現の方法なんて、他にどうやったらいいのかわからないのです。




昭和生まれだもの。ギューだのチューだので愛情表現するなんて習慣はありませんから。



愛情表現ってのは、難しいです。



でも、あえてギューだのチューだのしてるんです。



たとえ子どもでも、他人に私なりに精一杯な愛情表現を否定されたくないのよむかっ




ムスメをガミガミ叱ってばかりなハハだけど、その時だけはほっといてほしいな。



どうせそのうち、恥ずかしいって言ってギューさせてくれなくなるんだろうから。



ももたろが他の子と違ったり、ももたろの成長のために手間をかけたりすることで、ムスメに引け目や寂しい思いを感じたりしてほしくない。



でも、ももたろが生まれてからは、より意識的にギューしてるような気もしてます。