なにげない一言からのご縁 | 徒然ぱんだ ~ダウン症★育児日記~

徒然ぱんだ ~ダウン症★育児日記~

  
2011年1月11日生まれの息子、ももたろはダウン症です。

先天性の心室中隔欠損+肥大型心筋症という合併症。そして喘息もち。

育児、ダウン症についてなど、思いつくまま書いてます。

市の親の会の仲間と水遊びに行った時、今年の3月にももたろの就学について話をしに教育委員会に行ったら、たらい回しされた上、けんもほろろな扱いを受けた話になりました。


「市議会議員にメールでも送って、直接訴えるしかないかな…」なんて言ったら、


「あ、つてがあるよ。」


えっ…議員ってなんだか遠い雲の上の存在っぽいのに、そんな身近にいるもんなの?


その後、あれよあれよと話が進み、子育て支援のNPOを作りたいという人が議員と話をする席に同席させていただき、要望を伝えてはどうかということになりました。


ビックリな展開


ちょっとした一言から、実際に議員に要望を言える。


もしかしたら、次の議会で質問に出してもらえるかもしれない。


でも…要望書を作ることに。


最近は作文能力が落ちてきているので、できるかな…?


でも口頭で言うのでは残るものがないので、やるしかない。


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まずは現状説明
・支援級が通学区内の小学校にはないこと
・通学区外の支援級に通わせるには遠いので、親の付き添い(送迎)は必須。でも、共働きの状況ではとても無理。


そこで、就学について不安を感じたので、今年3月、市教育委員会を訪ねて、直接話を聞きに行ったこと。


そこでは、支援級を作る予定がないだの、支援級相当の幼児数を調査・把握してないだのと言われ、その話はあっちの課・あっちのセンターの業務だとたらい回しまわしにされたこと。



支援級を作るべく早期に教育相談を受けたいのに、教育相談は年長にならないと受け付けないと言われたこと。



…などの事実を踏まえ、


『障害のある子どもが地域の小学校、中学校で学べる環境を作ってほしい』と題し、


1.市内には支援級がある学校が限られているので、支援級のある学校を増やしてほしい。

特別に支援を要する障害児が、特別に地域外の支援級に通学させられる現状は、障害児の差別にあたる。支援を要する児童数の把握に努め、支援級の増設を的確に行ってほしい。


2.早期からの教育相談に応じてほしい。

地域の障害児支援を早期から行っている乳幼児センターとの連携を強化し、保護者から要望があった時点で、その年齢に応じた教育相談を実施してほしい。



という2点を、要望事項として書きました。


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下地は私の要望ですが、ちゃんと参考資料がありまして…



文部科学省ホームページに公開されている資料「障害者基本法の改正」
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/046/siryo/attach/1310096.htm
と、


中央教育審議会「共生社会の形成に向けたにおけるインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/houkoku/1321667.htm

(もし関心があれば、ご一読ください。)


私はこれを読んだ時、「私の言いたかったことはこれだ!ここに全てが集約されている!」と目からウロコがボロボロ落ちました。



障害者の権利に関する条約が国連で採択されて、日本においても批准を目指す中、関連法の改正整備が進められています。



その中で、障害者基本法の改正があったわけですが、



その基本理念として、要は障害のある子も、ない子と同じように教育を受けられるようにしよう、そのために障害のある子に必要な配慮を出来る限りしようってこと。



中教審報告では、障害のあるなしに関わらず社会参加できる社会を「共生社会」として、共生社会にするための理念や方向性わかりやすく丁寧に説明してあります。



こういうわかりやすく説得力のある文章が書ける能力が素晴らしい。やっぱり国の頭の良い役人たちは、出来が違うわ…



支援級設置の要望はハードルが高いかもしれないけど、最初に学区内の普通級に支援員付きで入学できたとしても、他の子の成長の速さについてゆけなくなった時にいきなり支援級に転籍してほしいと言われたって、親の仕事はそんなに臨機応変に対応できるものではないのです。



地域の学校に支援級があるということは、絶大な安心感があります。自分で登下校することも、本人の成長につながるはずですし。


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実際にお会いして、話を聞いて下さった女性議員お二人も、役所内部のことを把握してらっしゃるので、「制度にないことはつぶすのが、市の悪い癖なのよ。こういうことは直接市長からのトップダウンでやってもらわないと。」と言って下さいました。


話の流れで、そのNPOの立ち上げの話と一緒に、市長に直談判!?なんて、可能性が出てきました。



私はもともとあまり人付き合いも話も上手ではない方なので、とてもポジティブで活動的な人達に気圧されてしまい、あまり言葉ではうまく説明できなかったかもしれません。



でも、ももたろが不自由なく学校生活を送るため、私たち親が安心してももたろを学校に行かせられるようにするため、出来る限りのことは伝えたつもりです。



やっぱり要望書を作っていって良かった。



これもご縁。人と人のつながりって、不思議なものです。



議員さんって、どうもメディアに「政治屋」のイメージが植え付けられているせいか、悪者感がありますが(ゴメンナサイ)、ちょっと人より世話好きな普通の奥様って気楽さでお話できました。
ただ、「住んで良かったと思える地域にしたい」という理念を持っていて、頼もしさを感じました。


これからどんな展開になるのやら?私には未知のことが起きています。
未だ実感湧かない感じですが。



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