こうした運動不足が続いて、脳が体に『動け』という指令を与える機会が少なくなると、その神経系にネガティブな適応が起きてしまい、体を動かす神経系やバランスの制御力も失われ、若くても靴下を履くために片足を上げただけで転倒するといった可能性もあるのです2)

 風邪を引いて何日か休んだ後、起き上がるとフラつきませんか? 足の筋肉が落ちているんです!

 この状態の先にあるのが、ロコモティブ・シンドロームです。

 

閑話休題:プロレスラーの藤原喜明氏には、私どもの主催している "空手道 四端塾" の顧問になって頂いているのですが、彼は胃癌サバイバーです。全摘だそうで、「いやぁ、直接腸に来るんだよぉ」と言いつつ純米酒を飲んでいます(笑)。

 胃を全摘…ところがその胃癌手術の翌日には、点滴を持ったままで病院の階段を登り降りしていたそうです。

 「寝てたら体力落ちちまうだろうよ」って言われましたが…まさしくちょっとした事での筋力低下を知っておられます。

 まぁ格闘のプロですからねぇ…って、いやはや凄いですね(糸は自分で抜いちゃったらしいです)。

 因みに、鈴木みのるに膝を極められた時に意地でもタップしなかったので関節と靭帯をダメにして、実は曲がったままなんです。なのでスクワットが難しい。で、「市民プールで歩いてんだよ」だそうで。そしたら「じいさんばあさんが色々教えてくれって言うからさ、プールでみんなでトレーニングよ」って…組長も4月に72歳になったんですけどね。

 当協会の橋本理事長も68歳で高齢者の部類なんですが、格闘家って何なんでしょう(笑)

組長サブミッション講座 2012年3月

……(続く)

2)「パラサポWEB (THE NIPPON FOUNDATION PARALYMPIC SUPPORT CENTER), 2021. 03. 16.」