自閉症的パニックのゆうぺ
夕方、コドモたちをつれて、公文の教室に行こうとした。
長女(九歳)と長男(七歳)、そして次女(ゼロ歳)を連れ、愛車に乗り込み、エンジンをかけようとしたら……かからなかった。
電気系統、ピクリともしない。
完全に、パッテリーがあがっていた。
つい二日前に乗ったときは、ぜんぜん平気だったのに。
なにしろ動かないのだから、いったん車から降りて、整備工場に連絡する以外にない。
ところが、長男は頑として車から降りようとしなかった。
公文に行くと言って家を出たなら、絶対に教室に行かなくてはならない。
まして車に乗った以上は、絶対にドライブにでなければならない。
それが長男の住む、自閉の国のルールなのだ。
説得不能。
引きずりおろすしかなかった。
自宅まで担ぎ上げるようにして引っ張っていき、泣き喚く声を聞きながら、整備工場に電話した。
メカニックの人が、バッテリーを持ってすぐにかけつけてくれた。
つけかえの作業をする間、長男は火がついたように泣きながら、私にボディアタックをかけつづけた。
バッテリー交換が終わり、整備の人にお金を払って、「車、治ったよ」といっても、まだ怒っていた。
公文の教室には間に合いそうもなかったので、長男を車に乗せて近所をドライブした。
長男はあっというまに機嫌回復。
幸い、公文の教室のことは忘れてくれたようで、機嫌のよいまま帰宅。
くたびれた。