ななちのブログ

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このブログは、スキップビート好きの非公式2次小説作成SS中心です。作品については、あくまで個人の趣味で作成しています。
馬車馬のごとく働く社会人ですので、更新スピードは亀ですが、よろしければお読みください☆

当ブログは花とゆめ連載中「スキップ・ビート!」の二次創作を扱っています。また、平成25年1月よりララDX連載中の「帝の至宝」の二次創作も取り扱いはじめました。,そしてそして!!平成27年2月より「コレットは死ぬことにした」の二次創作も取り扱いはじめました。一個人の趣味でおこなっております。出版社様、原作者様とは一切関係ありませんのでご了承ください。


スキビは蓮×キョ中心、帝の至宝は志×香、コレットは……。ど、どうだろう。とりあえず、コレットさんの相方はハ―様というSSです。基本、楽しいものを書こうと思っています。


のんびり、本当にの~んびり、更新される予定です。2次創作(小説)が苦手な方や嫌悪感を感じる方は回れ右でお願いします。



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「リク魔人」の妄想宝物庫様




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目次1
   目次2





そして、この目次作成にご協力をくださっているKB様のブログもご紹介☆ 「三日茶坊主」様





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「ご機嫌麗しゅう、王太子殿下。」

「あぁ、セイジか。どうした?」

「いえいえ。風の噂でお出かけされると聞いたもので。お見送りしなければと思いましてね。」

「そうか。それはありがとう。」

「殿下の準備は終わられたので?」

「あぁ。今はヤシロを待っている。今回の唯一の同行者だからな。」

「我々のことは裏切り者とお思いですか?」

「まさか。」

「王太子が、たった一人の付き人だけで城を出てもいいとお考えか?」

「いいや、本来はそのようなことは許されないことだ。それくらい、分かっている。だが……。」

 

 クオンは瞼を伏せ、高揚する気持ちのままにつづった一通の手紙を思い出していた。自分勝手な想いばかり乗せた、手紙。

 

「タカラダに守られる、王太子よりも重要である人物に、一人旅をさせてしまった身だ。タカラダに示すためには、同行者はせいぜい側近一人といったところだろう。」

「……まぁ、そうでしょうね。」

 

 『王太子』の変えはきく。何せ、クオンがその座を得るために何人も蹴落とした人物がいたくらいなのだ。

 だが、『タカラダの主』に変えはない。タカラダは代々、家ではなく主に仕える。そして、主が亡くなった後は、仕えるにふさわしい人物が現れるまでは忽然と消えていなくなる。

 

 キョーコ亡き後、彼らを縛るものは何もない。それこそ、次代の主は隣国の王族である可能性もあるのだ。

 自国にタカラダがいる以上、その『主』の存在は国の中で絶対的である。

 たかが王太子一人とは比べ物にならない。

 

 現状、キョーコの立場はそういうものなのだ。

 

「全く、やっかいな方に惚れたものですね。」

「はは…そうだな。だが、それでよかったと思っている。」

 

 絶対権力の前にひれ伏すのは、キョーコではなくクオン。

 だが、そうであるがゆえに、自身とキョーコの立場を正確に理解することができた。

 

 そして、理解したうえで、愛を乞えることは、クオンにとって幸運と言えた。

 

「本来なら、キョーコに逃げ道などないのだ。でも、タカラダがいることで、不幸にすることは絶対にない。」

 

 キョーコがクオンを拒否するのならば、タカラダが必ず動く。

 クオン自身はキョーコを手放せないけれど、タカラダであれば、クオンからキョーコを奪うことができる。

 

「……歪んでいますねぇ……。」

「ん?そうかい?」

「そうですよ。歪んでいるし、重いです。…まぁ、でも、自身を冷静に分析できているだけましですか。」

「そうだと思う。」

 

 何せ、王太子の地位を得るために努力をしたのはキョーコのためなのだ。絶対的権力を持って彼女を守る…そう考えていたけれど、本当は絶対に拒否をされないために努力をしたのかもしれない。

 

 それが『歪み』であることは、キョーコを愛する者達に指摘されて気が付いたのだ。

 

「まぁ、せいぜいあがいてくださいよ。あがいた先に手に入れたモノの方が貴重でしょうから。」

「あぁ。そうさせてもらう。」

「あ、そうそう。ご出立されるならば、王太子宮の玄関ではなく、裏門から出てくださいね?」

「え?」

「ひっそりお出かけするんでしょう?堂々と正門を通って行かないでくださいよ。それくらいの配慮はしてください。…あなたの立場は盤石と言えますが、危険分子がいないとは限らない。」

 

 現状、王太子にとっての強力な好敵手はいない。

 それらの危険分子は、キョーコを王太子宮に迎える前に全て整理した。

 だが、だからと言って油断してはいけない。

 

 そういう、立場なのだ。

 

「分かった、ありがとう。」

「いえいえ。…少し冷静さを欠いているようですね。本当に気を付けてくださいよ?見落としがあると後悔だけではすまない事態になりますから。」

「あぁ、気を付ける。」

「では、御前失礼いたします、殿下。」

 

 美しい拝礼をして去るセイジを見送った後、クオンは「よし!!」と気合を入れて立ち上がる。

 

「行くか。」

 

 今までの自分自身を悔やんでも悔やみきれない。

 

 けれど、だからといって何もせずに諦めることも、立ち止まることもできないのだ。

 

 だからこそ。

 自身の望む未来を掴むためにクオンは旅立つ。

 

 ………傍に求める愛しき娘がいることにも、気づかずに………

 

こんにちは、ななちでございます。

皆様、お元気にお過ごしでしょうか??

お久しぶり…という言葉では表せないほど、長い期間、訪問できておりませんでした…。

この間にもメッセージやらをくださった方がいらっしゃったのかもしれませんね。

すみません、確認にこれなかったので、もはや期間が過ぎていて読むこともできず…。

ご心配くださった方もいらっしゃったのでしょうか??本当に申し訳ございませんでした。

どうも体調がすぐれず、とりあえず普段の生活を送ることに力を注いでいたので、なかなかブログなりお話を考える・書くということができない日々が続いていました。

復活できない気もしていたので、閉鎖をするか?とも考えましたが、いきなり消えてしまうというのも申し訳ない気がしまして、とりあえず放置の期間となってしまいました。

とりあえず、無事に日々を過ごしておりますので!!そのご報告だけでも!!

特にお世話になっている皆さまには、本当に何の連絡もせず、申し訳ございませんでした。

少しずつ、復活できるように体調も整えつつ、またお詫びメッセも送らせていただきます・・・。

まずはそこから。余力が出てきましたら、中途半端にされているお話の続きも書いていければと思います。

その前に復習しなきゃ自分が何書いていたのか分からなくなっているんですがね(笑)

気長にお付き合いいただけますと幸いです。

ひとまず、お詫びと現状報告です。

もともと亀更新のブログですが…今後とも気長にお付き合いいただけますと幸いです。

 

ななち

三つ子たちはとても仲がいいのです。そのためでしょうか?よく、こうして僕の発言に疑問を感じた時に同じように右側に首を傾げ、僕に問いかけてくるのです。

 

「え?だって、三人のお父様とお母様は仮面夫婦なのでしょう?ならば、僕のお父様とお母様も立派な仮面夫婦だよ!!」

 

 夫婦歴としては僕の両親より三つ子の両親の方が長いのです。何せ、僕のお母様は一時期、『人質』として録の国に行っていたことがあるくらいですから。

 

 だから、お母様は三つ子の母親にすごく頼っているところがあります。

 子どもの育て方についても、すっごくたくさん教えてくれたんですって。

 お母様にとっての『良き妻』であり、『母親としての理想』が三つ子の母上なのです。

 

「「「殿下……。」」」

「え?何?」

「「「仮面夫婦というのはですね。『仮面』な『夫婦』なんですよ。」」」

「?うん。」

 

 『仮面』な『夫婦』という言葉を聞くと、思い出すのは以前行ったお祭りです。

 お父様とお母様は円夏に内緒で僕を連れて城下町のお祭りに参加したのです。

 そうしたら、お母様が可愛らしいリスの仮面を見つけられて。それをお父様は、自分自身とお母様の分を買い、その日一日中かぶっていました。

 ちなみに僕はウサギの仮面です。…僕、犬がいいって言ったのに、お母様がウサギを主張するから買ってもらったものはウサギになりました…。お母様の意見が絶対の家族なのです……。

 

 つまり『仮面夫婦』とは『一緒の仮面を被って仲良くする夫婦』のことを指すんですよね!!

 

「とっても仲良しの証拠なんだよね。本当、素敵だなぁ、三人の両親は。」

 

 仮面も被っていないのに、『仲良し夫婦』って普段から言い合っているんだもの。すごいことですよね!!

 どうしてお父様とお母様が三つ子の両親の『仮面夫婦』アピールにひきつった笑いをしていたのか分からなかったけれど、あまりの『ラブラブ』ぶりに呆れていたんでしょう!!

 普段は自分たちが円夏に呆れられているのに。

 

「「「で、殿下………。ちょっ、本当、なんて的外れ………。」」」

「だから僕、録のお姫様…朱花姫に手紙を書いたんだ。」

 

 先日、訪れた録の国のお姫様。僕と同じ年の姫君は、僕を見るとすぐに真っ赤になって隠れてしまいました。とても可愛らしい方だったけれど、会話が全くできなかったのは心残りでした。

 でも、彼女を見つめていると心がほっこりと温かくなって幸せな気持ちになれるんです。

 そのことをお父様に行ったら、もしあの姫君が僕を好きになってくれたら、僕のお嫁さんになってくれるかもしれないって言っていました。

 円夏曰く、録の王家もそのつもりで僕と姫君を会わせたらしいから。

 

 ……僕、あの娘を幸せにしたいと思ったんです。だからきっと、僕の将来のお嫁さんはあの子なんだと思っています。

 

 だから、手紙を書きました。

 

「結婚できる年齢になったら、僕と『仮面夫婦』になってくださいって。」

「「「……………。」」」

 

 ヒュッと。

 三つ子が同時に息を吸い込む音が聞こえました。

 その後、沈黙が訪れること、およそ10秒。

 

「「「国際問題~~~~~~!!!!」」」

「ぅわ!!??」

「もう嫌だ、この王太子殿下!!」

「バカなの!?アホなの!!??一周廻って天才バカ〇ンなの!!!???」

「天然~~!!天然超怖い!!ヤバい、録と戦争とかシャレならん!!しかもこっちが勝っちゃいそうなのもまた怖い!!」

「確実に勝てるだろうけれど、俺らの家は平和であってこそ儲かる商売やってんだぞ!!戦争なんかされてたまるか!!!!」

「陛下~~~!!!陛下~~~~~~!!!」

「いや、それよりも王妃様だ!!王妃様のほうが録では人気なんだから!!」

「そうか!!香蘭様~~~~!!!」

 

 三つ子たちは口々に叫びながら僕の部屋を出ていきます。

 

「……どうしたの?3人とも。」

 

 あいさつもなしに出ていくって、失礼なことらしいですよ?

 あ、よく考えれば、あいさつもなしに乗り込んできてましたね、今日も。

 

「そうか、いつものことか。」

 

 お父様とお母様はいつも仲良しで。

 円夏は毎日眉間に皺を寄せているけれど、特に悲壮感はないし。

 雨帖は毎日軍部の特訓の指揮をとっているけれど、一度だって戦う姿を見たことがない。

 三つ子はいつも賑やかに現れるし、弟妹達は笑顔で僕に構ってほしいととびかかってくる。

 

 僕が暮らし…そして、いつか治める晶の国。

 

「いつも通り、平和な一日だね。」

 

 この国は、今日も平和です。

はじめまして、皆さん。

息子です。

あ、今、「お前誰だよ?」って思いましたよね?

僕もそう思います。

でもね、僕、本誌で出番がなかったから。

というより、生まれてもいなかったから。

コミックス最終巻の最後に、チラッとイラストだけ出てただけだから。

 

あ、なんか分かったそちらのお嬢さん。

その通りです。

 

晶の国の王子(7歳)として掲載されていた僕です。

お母様の前にいたでしょ?あれが僕。だから、名前が公開されていません。

横顔だから分からないかもしれないけれど、両親どちらに似ているかと言えば、お母様かな?

円夏からはとても喜ばれています。

 

「性格がいい!!ちゃんと育ちそう!!苦労しなくて聡明な子ども、万歳!!多少ショタっ子っぽくても可!!」

 

 ……本当に喜ばれているんでしょうか?謎です。

 

 ちなみに皇太妃陛下からは。

 

「………。魔性の性質を受け継いでいるのか?」

 

 と、久しぶりにお会いした時に言われました。

 その後、なぜか頭を撫でてくださり、その上で美味しい飴をくださいました。

 今度、一緒にモ〇ハンをする約束をしています。初めてされるそうなので、「優しく教えてあげなさい」とお母様から言い含められています。

 一緒に寝てくださるそうなので、それも楽しみです。

 

「皇太妃様もこの宮殿の魔窟に長らく住まう人間だからね。癒しが必要なのはわかるな~。」

 

 お父様に皇太妃様から飴をもらったことと、遊びに行くことをご報告したら、嬉しそうに笑っていらっしゃいました。その後、「私も癒しが必要だから、ちょっと行ってくるね。」と言ってどこかに行ってしまわれましたが……その後に聞こえたのはお母様の悲鳴でした。

 でも、よくあることなので、気にしません。

 円夏も言っていました。

 

「宮殿で聞こえる王妃様の悲鳴の原因は陛下。そのため、かけつける必要はありません。」

 

 僕もそう思います。

 だって、お母様の危機にはなぜかお父様が必ず駆けつけて颯爽と助けてしまうのですから。

 

 お皿を落としそうになったり。

 転びそうになったり。

 木から落ちそうになったり。

 

 そうする度にどこからともなく、お父様は現れるのです。

 そして、その後に円夏の怒鳴り声が響くのです。

 

 仕事を放棄してお母様を助けるお父様を。

 王妃なのに、なぜか料理をしたり木登りしたりするお母様を。

 

 毎日毎日、怒ってばかりの円夏の眉間には、深い皺が刻まれています。

 あれを刻み付けたのは多分、僕の両親です。

 本当にごめんなさい。

 

 それにしても、国の王妃の危機がお皿が割れそうとか、転びそうとか、木から落ちそうとかですんでしまうこの国は『とても平和で住みよい国』なのだそうです。

 

 僕はまだ他の国を見に行ったことがないのでよく分かりません。

 ですが、僕のお父様の『治世』になってからというもの、多くの物事が変わったそうです。

 それは『庶民』であるお母様がお父様の正式な妻になれたことも大きな変化の一つなのだそうです。

 

 僕は僕が大好きになって、相手も僕を大好きになってくれた人と結婚をするようにと両親から教えてもらっています。

 でも、それは少し前の常識ではありえないことなんですって。

 

「まぁそうだよな~~~。他の国で庶民の王妃なんてさすがにいないからな~~~。」

「いけて愛妾だよな。」

「どこの王家の夫婦も大概ひどいからな!!よくて王妃との間に子ども作ってからそれぞれの好きな相手と遊びまくる。悪くて愛妾のみを愛して後宮泥沼劇場。」

「そうそう、それが常識。」

「その点、うちの国は王家のお家騒動も全くないから平和だよな~~。」

「王家のお家事情は国にも反映するからな!!そういう意味でも安泰、安泰!!」

 

 その辺の事情を僕に教えてくれるのは、棟家の三つ子たちです。

 彼らは彼らのお父様である叔豹おじ様の影響もあり、他国の情報をたくさん仕入れています。商売のついでに他国へ赴く時には、三つ子の誰か一人はついて行っているそうです。

 年齢も近いことがあって、今後、家を継ぐ者以外が僕の側近候補になってくれるのだそうです。

 お父様にとっての円夏と雨帖みたいなものなのだそうですが……。

 

 ……どうなんでしょう、僕、彼らがとても円夏や雨帖みたいになるとは思えないんですよね……。

 だって、彼らの父親と性格が似ているんですもの……。

 

 ちなみに三人とも、家を継ぎたくないそうなので、家より自由度の高そうな僕の側近の地位を狙っているそうです。

 

 ……帝の側近って、自由なんでしょうか?よく分かりません。

 

「ところで殿下はどんな女性が好みなんです?」

「おッ前、バッカ、まだ7歳の殿下に好みもクソもないだろが!!どっちかっていったら『お母様が僕の好み』なころだろうがよ!!」

「え~~~?でも、俺らにそんな頃、あった?」

「「あ、ないか!!だって俺らの親、仮面夫婦だもんな~~~~!!」」

「親父と母さんの関係見てたら、好みが母親にはならんわな~~~!!!」

 

 ハッハッハ!!と楽しそうに笑う三つ子たち。

 

「?え?でも、『仮面夫婦』なんでしょう?」

「えぇ、それはもう、仮面な夫婦ですよ?」

「俺らが生まれる前も、生まれてからも、成長期の今も、安定の仮面夫婦ですよ?」

「えぇえぇ、多分、俺らが成人して独立して、二人がジジババになっても、安定の仮面夫婦ですよ。」

「?だったら、お母様に憧れるものではないの?だって、僕のお父様もお母様も『仮面夫婦』なんだから。」

「「「………………。え?」」」