気づいたら片想い -Last Episode- 1   | じゅりれなよ永遠に

じゅりれなよ永遠に

じゅりれな・坂道小説書いてます。

気づいたら片想い -Last Episode- 

 

登場人物紹介 

 

松井玲奈

困った人を放置できない誰にでも優しい

30歳の女性、現在好きな人はいない

 

西野七瀬

玲奈の従姉妹で5歳年下、

以前恋人に二股をかけられ傷ついたが

玲奈の優しさにふれ立ち直り玲奈に片想い中

控えめで内気な性格。

 

堀未央奈

以前会社の上司と不倫していたが

玲奈の力をかりて不倫を解消し玲奈に片想い中

勝気で行動的な性格をしている

 

松井珠理奈

玲奈とは一番の古い付き合いでる。

以前、恋人に美人局をやらされたが

玲奈のおかげで男とわかれることができた。

興信所に務めている。玲奈を誰よりも信頼している。

そして片想中である。いつも沈着冷静である。

 

平手友梨奈

アメリカでミュージカルの女優を目指している。

以前アメリカで玲奈と知り合い、

仕事を首になり、恋人にも裏切られたが

玲奈の優しさにふれ立ち直り、

再びアメリカでミュージカルスターを目指している。

同じく玲奈に片想い中。

 

過去のエピソードは下記リンクからどうぞ

 

気づいたら片想い 

 

気づいたら片想い ―ライオンハート―

 

気づいたら片想い―恋も2度目なら―

 

気づいたら片想い―心に夢を君には愛を―

 

気づいたら片想い ―失踪彼女―

 

 

 

(西野七瀬side)

 

春の日差しが窓から差し込む玲奈さんの部屋で、

私たちは昼食を囲んでいた。

 

あれから月日が流れ

私は食品会社の事務員になり

実家を出て、たまたま空いていた

玲奈さんが住むマンションの部屋の

2つ隣りの部屋に引っ越していた。

 

私と未央奈さんと珠理奈さんは

玲奈さんを愛している。

 

でも、色々あって

今は各自友達として玲奈さんと接している

 

だれかが欲を出して玲奈さんを恋人にしようとしたら

玲奈さんがまたいなくなってしまうと思ったからだ。

 

未央奈さんはいつものように明るく話をしていて、

珠理奈さんはそれに笑いながら応じている。

 

私は、そんな二人を見ながら、

玲奈さんと昼食を共にでき

心の中で穏やかな喜びを感じていた。

 

玲奈さんの部屋はいつも清潔で、

彼女の優しさがそのまま空間に

溶け込んでいるようだった。

 

彼女の存在は、私たちにとって太陽のようなもの。

 

彼女がいるだけで、

どんな暗い気持ちも晴れやかになる。

 

「七ちゃんどうしたの?夢見心地の顔して」

 

未央奈さんが私に声をかけてきた。

 

私ははっとして言葉を返す

 

「いえ、何でもないです」

 

玲奈さんのことを考えていると、

つい表情が緩んでしまうのだ。

 

昼食は玲奈さんが作ってくれたお弁当で、

彼女の手作り料理はいつも心を込めて作られていて、

それが口に入るたびに幸せを感じる。

 

未央奈さんと珠理奈さんも、

玲奈さんの料理を褒めながら

楽しそうに食べていた。

 

玲奈さんはいつも私たちの話を

真剣に聞いてくれる。

 

彼女のアドバイスは

いつも的確で、私たちの心に響く。

 

未央奈さんは玲奈さんに向かって発言する

 

「玲奈さん、いつもありがとう。

玲奈さんのお陰で、私は前を向いて歩けています」

 

珠理奈さんも続いて言葉を投げかける

 

「玲奈ちゃんがいなかったら、

私は今ここにいないかもしれないね。」

 

私も心の中で同じことを思っていた。

 

玲奈さんは私たちにとってかけがえのない存在だ。

 

彼女の優しさに触れるたびに、

私は自分ももっと優しい人になりたいと思う。

 

私たちは4人でワイワイやっていた。

 

だが、その均衡が破られようとしていた。

 

そう、平手友梨奈さんが密かに帰国していたのだ。