よくランチを食べに行く近所の中華料理屋さんがあった。




中国人の夫婦がやっててこじんまりしてるけど


とにかくおいしいし、店も食べ物も全体に品があって


それなのに日替わりランチは600円という良心的な値段!




中国人の先生も絶賛のお店で、結構はやっていた。






2ヶ月くらい前から奥さんの体調が悪くなったらしく、


長期で休業していた。


それが、先日ついに営業再開!






私も早速行ってみたら、ほぼ毎日満席!




以前はそこまで毎日いっぱいってことはなかったのに。








あーやっぱりみんな待ってたんだなぁと思った。








今この不景気で、飲食店全体が厳しい中、


一日でも客を逃したくないからと定休日なしで開けようとする店と


長期で休業していても営業再開を待ち望む人がいっぱいいる店がある。


ランチだから、比較的客足が安定しているのはあると思うけれど、


いくらランチをしてもつぶれる店はある。






その差はなんなのか?








「味」


「雰囲気」


「値段」






当たり前のことだけど、それらがすべて平均を上回っている点と


これらのバランスだと思う。






いくら味がよかったり値段が手ごろだったりしても、


店員や店の雰囲気が悪いとリピートしたい気持ちは半減する。




ここの店は特別愛想がいいわけじゃないけど、


中国人のわりに(って言ったら差別的?)控えめで穏やかな奥さんの上品な雰囲気が


すごく心地いい。






私が久々に行った時も、


今まで特に話をしたわけでもなかったのに


お水を出す際、ちっちゃな声で「お久しぶりです」と


カタコトの日本語で言ってくれた。


いやー私が男だったらきゅんときてるね。






で、味と値段は前述の通りなので


ここはこの基本がすべて平均をクリアしてる。


だから、また行きたい、なくなってほしくない、素敵な店なんだな、と思う。








店が思うようにいかなくて、


メニューをいろいろ工夫したり、


広告を出してみたり…




みんないろいろしてると思うけど、


まずはしっかりと「基本」を固めること、


で、一度来てくれたお客さんに「また来たい」と思ってもらえるように


整えておくことが、


長く愛されるお店を作っていくために一番大事なことではないかな。








だから特にお店を出す時、


見切り発車はしたくないな。




もちろん、店をやりながら得ていくことはたくさんあるだろうけど、


最初のお客様から「逃がしてはいけない存在」だから、


「最初やから許して」にはしたくない。






そのために、私の場合、




まずは基本の「技術」(料理なら味)を下積みでしっかり固めておくこと。




箱は小さくても雰囲気を整えておくこと。





メニューのバリエーションは少なくても妥当な値段でお客様に満足してもらうこと。






ここだけははずしたくないな。


足元を固めておかなければ、


いくらきれいな店を構え、大々的な広告を出しても、


長く愛される店は作れない。