禁断のオフショア生命保険 | Mr.Gの気まぐれ投資コラム

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50代グダグダちょい悪おやじMr.Gの趣味と海外投資に関するコラムです。
香港を拠点に活動する個人投資家であり、自称「投資戦略予報士」Mr.Gがお伝えする海外投資の生情報。
ねだるな勝ち取れ、さすれば与えられん!

「生命保険」というもの、そもそもGはあまり好きな投資商品ではありません。


「生命保険」という限りは、本人が死亡した時に指定受取人が受け取る保障=死亡保障が主体の商品です。


つまり、基本は自分の為のものではありません。


しかも、ひとはいつ死ぬかわからないので、すぐ死ねば得になるし、長生きすれば損にになる性格のものです。


いずれにしても、自分の得になるものではありません。


しかし、この生命保険という胸くそ悪い商品が必要とされる場合があります。


1)自分にもしものことがあった場合に、養育する家族の為


2)経営者である場合、もしものときに自分の築き上げたビジネスに及ぼす被害を補てんするため


3)自分が死ぬことによって遺族が巻き込まれる相続問題の解決策


主にこの3つが保険のニーズとして大きいものと考えられます。


この中に、「節税」という目的は含まれるべきでないとGは考えています。


仮に、あなたがその「生命保険」というものを必要とする方であれば、どうせならば良い生命を買うべきでしょう。


それでは、良い生命保険とは、どういうものでしょうか?


それは、運用性の高いものです。


もちろん、国際的な格付けのしっかりした信頼性の高い国の信頼性の高い保険会社の提供するものであることが前提ではあります。


フレンズプロビデントのような、マン島籍のオフショア年金プランが世界の頂点に君臨する年金プランであるとすれば、生命保険において世界の頂点に君臨するものも「オフショア籍の生命保険」と言ってよいでしょう。


「オフショア籍の生命保険」とは、オフショアの国で登記されている生命保険会社が、そのオフショアで証券を発行してくれる生命保険です。


つまり、運用と保障はオフショアの国で行われるというものです。


保険会社の本社所在地がオフショアである必要はありません。


10年ほど前、まだGがオフショアの世界に足を踏み入れていない頃、ある日本の外資系保険会社の方と飲む機会があり、「海外の生命保険は日本の保険と比べてどうですか?」と質問したことがあります。


その方は、当時の私の上司の大学時代のラグビー部繋がりの方で、本音を言ってくれたのだと思いますが、


「そうだな・・・もし入れる方法があれば海外の保険が明らかに得だろうな。」と言っていました。


残念ながら「入れる方法は」教えてくれませんでしたが、その一言がその後のGの人生を少しは左右したかも知れません。


オフショア生命保険は日本人にとってまさに「禁断の実」です。


保険業法には、日本居住者と認められるものが海外の生命保険に加入することを露骨に制限しています。


殆どの普通のひとは、法まで犯してたかが生命保険を海外で加入するようなことはしません。


しかし、日本の長者番付トップ100くらいの方々の世界では多分事情が異なるでしょう。


10年前の世界では、そういった一部の富裕層だけが、海外の生命保険をこっそり使って相続対策を企てるというのが主な市場でした。

それゆえ、あまり目立つこともなかったと言えます。

CITIバンクのプライベートバンク部門が派手にやりすぎて閉鎖に追い込まれたというのが唯一の汚点です。


当時は、まだ外資系保険会社が金融ビッグバン以降、日本市場への進出途上にあり、まだ完全にカタカナ生保のブランドは市場で定着していませんでした。


そのせいか、今では信じられないことですが、多くのオフショア籍海外スーパーブランド生命保険会社がかなりオープンに日本人を受け入れてくれてました。


億円単位の大型保険のみならず、その気になれば、普通の人が入れる数千万の保障の保険に加入できるチャンスは今よりもはるかに大きかったのです。


10年たった今は、香港で日本人を受け入れる会社も僅か1社のみになってしまいました。


これは、保険業法の問題よりも、外資系保険会社のグループ内における政治的意図が強く働いた結果そうなったと考えられます。


メージャーどころの海外生命保険会社は、既に日本に正式に進出していますので、海外の支店が、僅かであろうとも圧倒的に内容の良い保険を日本人に販売すると、ぼったくりの構造が露呈してしまうのを懸念しているのだと思います。


近い将来、日本人が加入できる「オフショア籍の生命保険」は絶滅してしまうかもしれません。


その気がある人はお早めに。


あと、仕事で海外に居住しておられるかた(海外の住所証明を持っている)はまだ自由度があります。


日本人でも海外居住の方の場合は、受け入れてくれる保険会社の選択肢は多くなります。


しかも、日本の保険業法に抵触することもありません。


海外居住のかたはまちがいなく「禁断の実」を手に取るチャンスです。