最近時々耳にする「コーンヒル(CORNHILL MANAGEMENT)」という会社の『ライフスタイル(Lifestyle)』という積み立て型の投資商品について検証してみたいと思います。
コーンヒルですが、調べてみると、ルクセンブルグの金融プロバイダーのようです。
1997年にスロバキアで創業され、元はSFM Groupという名前だったようですが、2012年4月からCORNHILL MANAGEMENTに社名変更されたとのことです。
ルクセンブルグもオフショアセンターですから、このライフスタイルという商品もオフショア積み立てプランのひとつと言えます。
最近では、BILというルクセンブルグのプライベートバンクも日本人の顧客を取り始めたことからルクセンブルグというオフショアもやや身近に感じられるようになりましたが、まだまだ馴染みがありません。
多くのファンドがルクセンブルグで組成されることからも、ルクセンブルグという国の信頼性の高さは伺えます。
ケイマン籍のインベスターズトラストも積み立て商品を提供していますが、オフショアの生命保険会社が提供するOffshore Savings Plan(オフショア積み立てプラン)という商品カテゴリーでは、やはりIsle of Man(マン島)の商品に魅力を感じてしまいます。
マン島の保険証券契約者保護制度がよく取りざたされますが、私の場合はそれが理由ではなく、単に「証券発行国」というものをブランド志向で捉えた意見です。
そういった意味では、ルクセンブルグ籍というのもファンドの組成地としてはブランドです。
このCORNHILLという会社が提供するライフスタイルという積み立てプランは、欧州連合から認証されており、欧州連合加盟国の中央銀行(監督機関)からも認証されているとのことです。
ルクセンブルグの保護制度なのかどうかはっきりとはわかりませんが、プロバイダー破たん時には、投資資産の100%が保護されるとのことです。おそらく時価総額ベースであるとおもいます。
手数料的には、フレンズプロビデント、ロイヤルロンドン、スタンダードライフなどと比較して、一見1%程度安いように思えますが、この商品には「ファンドをリストから選択する」という機能がなく、コーンヒルのマネージッドファンドを買っていくような性質なので、IFAのポートフォリオマネージメント料の分が計算に入っていないことに注意が必要です。
以下、簡単に商品の説明を抜粋します。
■ ■ CORNHILL 『Lifestyle』 ■ ■
☆投資期間: 5~40年
☆最低投資額: 100(USD,EUR, BP)~
☆加入年齢制限なし
☆2人までの共有名義が可能
☆初期投資額: 積み立て契約額の5%がアカウントを維持するために必要
☆積立支払額の算定方法: 積立契約額の95%を支払回数で割ったもの
※US500ドル/月 x 25年の積み立て契約の場合、合計積み立て契約額はUS150,000ドル
初期投資額はUS150,000ドル x 5% = US7,500ドル
毎月の積立額は、(US150,000 - US7,500ドル)/25年/12ヶ月 = US475ドル
☆ペナルティーなしの部分解約可能(最低、積立契約額の8%を維持する必要あり、6年目以降は5%)
☆初期投資額(積み立て契約額の5%)は、年間最低4%の利回りが保証される債権に投資される
☆積み立て契約額の5%を超える部分については、UCITS4かコーンヒルが厳選した債権に投資される
☆コーンヒルのライフスタイルは、コーンヒルが管理する自動運用型ポートフォリオで、高いボラティリティ―のポートフォリオからスタートし、最後の5年間は低リスクのポートフォリオに移行
☆保管銀行はHSBC BANK UK
☆監査法人はKPMG
☆手数料
・初期手数料: 積立額の4.9%
・マネージメントフィー:時価総額に対し年1.3%(毎月0.1083%)
・クレジットカード手数料:2.6%
・早期解約手数料:支払残存年数に応じて、初期投資額から差し引かれる
決して悪い商品のようには見えないが、マン島籍の積み立てプランが選択肢にあるうちは敢えて選択する商品の様には思われない。