オフショアの積み立て型年金プランを既に2年以上やっておられる方の大半はフレンズプロビデントではないかと思います。
フレンズプロビデントの日本人契約者数は推定4万人くらいですが、その殆どの方が契約から5年以内であると予想されます。
ご存じのように、フレンズプロビデントのプレミアのようなオフショアのファンドラップ型積立型年金プラン(Offshore Savings Plan)はイニシャルユニット(初期積み立て期間)と呼ばれる最初の18-24ヶ月の積み立て分に年間6%の手数料が発生します。
イニシャル期間終了後はそれまで発生していたボーナスが発生しなくなることと、その手数料分がもろに効いてくることにより運用は急に悪化します。
その後は、積み立てを継続し続けることによって徐々に手数料の負担率が減っていくわけですが、最初の5年間くらいはなかなか運用が追いついていかないのが現実です。
しかも、イニシャル終了後に支払いの停止や減額をしている場合にはよりその状況は不利になり、救いようがなくなります。
あげくの果ては、運用成績の良い場合によってはねつ造された過去成績を餌にIFA移管を勧められそれに乗ってしまう場合もあります。
残念ながら、いくら優秀で天才的なポートフォリオマネージャーであっても、短期的にそのような初期の手数料比率の高い時期にある積み立てプランの成績をプラスに転じさせることは容易ではなく、さらに目も当てられないほどの最悪の結果となり得るリスクの高い選択を取る場合もあります。
そのそもその2番目3番目のIFAは最初にその商品をその顧客に紹介したわけでも仲介したわけでもないので、後のIFAになるほど責任感は薄くなります。
香港でフレンズプロビデントの移管を受け付けてくれるであろう日本人対応のまともなIFAは数社しかありませんので、移管を繰り返していると最後には誰も引き受けてくれなくなります。
最近では、どこのIFAからの移管であるか?その人が移管後に支払いの継続意志があるのか?など移管時の受け入れ条件も厳しくなってきています。
ハンサードのような不幸なケースでは、良い移管先を見つけることはほぼ不可能です。
IFAとしては移管を受け入れる代わりに、新たに別の投資商品でも購入してもらわないと商売にならないと言われます。
ハンサードは、マレーシアのサポートセンターで直接IFAを通さずに日本人にサポートしてくれるようなので、そこまで末期的な状況下ではもはやIFAに依存せず直接プロバイダーとやりとりをすべきでしょう。
フレンズプロビデントの日本人顧客も、いまから5年の間で生き残れるのは、普通に考えて半分も居ないでしょう、もしかすると1万人に満たないかもしれません。
私は、同じフレンズプロビデントの契約者として多くの方が生き残ってくれることを願ってはいますが、現実はそう甘くないようです。
金融の世界に親切なよいひとなど存在しないことを肝に据えておいたほうが良いでしょう。
運用だけではなく、契約そのものの責任に基づく継続的な人的サービスやそのクオリティーを顧客の強い立場で要求できるのは、最初に契約をしたIFAだけでので、余程の事情がない限り最初のIFAに固執した方が賢明かもしれません。
そのIFAがどこなのかも分かっていない方も多いとは思いますが・・・。