現代文:ステージ4 | サランの受験勉強応援ブログ

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【ステージ4】

 ステージ3で解法を学んだら、あとは過去問演習を重ね解法を柔軟に対応可能なものへと熟していく、という戦略もあります。なんで、ステージ4の重要性はそこまで高くないかもしれませんね。

 それでもここではステージ3で得た解法を参考書や問題集を使うことで錬磨していこう、というステージ4を提示しておこうと思います。一応。

 実際に、ステージ3後に過去問演習に向かうのか、ステージ3後に問題集に向かいその後過去問演習に向かうのか、ステージ4まで通って過去問演習に向かうのか、それはそれぞれの状況と判断にお任せします。

 

【ステージ4】オススメ参考書・問題集

『上級現代文Ⅰ』

『ライジング現代文』※絶版

 

 ステージ4の参考書としてまずお薦めしたいのは『上級現代文Ⅰ』です。この参考書は国公立対策としてオール記述式問題となっている参考書です。

 内容説明問題・理由説明問題・要約問題・小説を取り上げています。

 内容説明問題についてはステージ3の参考書よりも細かく分析し、

・傍線部内の要素を言い換える

・傍線部内の要素間のつながりを明らかにする

・類似(「AとBは似ている」系)

・差異(「AとBは異なる」系)

をパターンとして挙げ、それぞれへの対処法を提示しています。要素の言い換えはステージ3の参考書でも対応可能ですが、「つながり」・「類似」・「差異」は独立の項目としては扱っていないのでここで意識的に学ぶといいと思います。『上級現代文Ⅰ』は最初の5章に取り組むだけでも意味があると思います。

 

 理由説明問題は

・因果関係を説明する

・意味内容を説明する(ことが「なぜか・なぜそういえるのか」への応答になる)

という2分類をしており、この分類は『最強の現代文記述トレーニング』と同じです。ステージ3で『最強の現代文記述トレーニング』を使った方はスムーズに対応できると思います。

 ステージ3で『「二つの図式」と「四つの定理」』を使った方は、スタート・ゴールの図式と『上級現代文Ⅰ』の方法とをどう組み合わせて使うか試行錯誤するといいでしょう。結果的によりよいと思った方のみを採用するでも、適宜使い分けるでも。

 

 要約問題と小説については、『上級現代文Ⅰ』をやる時期にもよりますが、基本的にはやっておくべきだと思います。要約は出る大学と出ない大学がある程度はっきりしていますが、評論が出る大学を受験する方全員の読解力を鍛えるものになります。小説の章は、比喩表現の処理が評論でも随筆でも重要な項目になります。

 

 

 ステージ4の候補になる他の参考書として『ライジング現代文』を挙げておきます。この参考書は絶版です。無理に手に入れる必要はありませんが、運良く手に入れている方は大いに使い倒してください。

 内容は手続き的な解法を紹介するのではなく、むしろ厳しく批判し、とにかく本文を読めることが大事であるということを強調しています。大学が受験生に求めている学力とは何かという視点に立ちかえり、その学力とは文章が読めることで、一般化された解法に拘るということをせず、読む、すなわち「筆者の整理の仕方に沿って主張に接近する」ことを強く求めています。

 また、設問を文章全体の構造に重ねて理解した上で解くという方法が提示されており、これも読むことと解くことの距離を縮めることに貢献しています。

 ここまでの参考書で勉強した後に読むと、相反するところもあるとは思いますが、自分の中で折衷できれば、大いなる飛躍となるでしょう。

 絶版なので無理に薦めるものではありません。内容や解答に疑問が無く、100%賛同できるというわけでもありません。それでも、『ライジング現代文』の名が消えていくのはあまりに惜しいので、ここに書かせてください(わがまま)。

 

 

 『世界一わかりやすい東大の国語[現代文]』も紹介しましょう。この本は東大現代文の講習みたいな内容となっていて、『「二つの図式」と「四つの定理」』と同じ浦先生と中崎先生が書いています。同じ先生方なので、解き方も同じです。『「二つの図式」と「四つの定理」』を使った方で、同じ方法のまま東大現代文対策をおこないたいという方は、この本へと進んでから東大の過去問に移ってもよいでしょう。参考書縛りで東大を志望するならこれになるかなあ。

 

 ちなみに『世界一わかりやすい京大の国語[現代文]』も存在します。こちらは中崎先生が単独で書いているのですが、理由説明問題だけ『「二つの図式」と「四つの定理」』と同じ図式で他は同じ型で解いているわけではありません。

 こちらも京大現代文の講習のような内容で、京大の出題傾向を一通り押さえるものとなっていますが、個人的にはこれをやるなら『京大入試詳解25年現代文』ですぐに過去問演習に移ってもいいんじゃないかと思います。

 『世界一わかりやすい京大』が全ての問題に対して『「二つの図式」と「四つの定理」』通りの方法で解いているわけではない上に、この本で取り上げているパターンの具体的な思考や解答プロセスは『京大入試詳解』でも学習しやすいように提示しているので、じゃあそのまま『京大入試詳解』にしたらいいのではという感じです。

 

 『世界一わかりやすい東大』も『世界一わかりやすい京大』も『「二つの図式」と「四つの定理」』のやり方に拘りたい人向けです。

 正直このレベルまで来たら、あとは志望校や志望校の問題を使って、自力で解いて試行錯誤していくのが一番の入試対策になると思います。『上級現代文Ⅰ』で道具を増やしたいというわけではない方は、『世界一わかりやすい』を講習代わりにしてもいいですけど、そのまま過去問でもいいと思います。

 

 ステージ4に進まずステージ3で参考書は終えたい一方、赤本では解説が簡素で困るから問題集をやりたいという方もいるでしょう。そういう方向けには『得点奪取現代文』『レベル別問題集6』『CanPass現代文』が候補として挙げられます。

 おそらく意図的に旧帝大を除いて問題を採用しているため、旧帝大以外の国立大を受験する方は『CanPass』に行きがちだと思いますが、個人的に旧帝大じゃない国立大だからと言って特に簡単というわけではないので別に『得点奪取』でも『レベル別6』でもいいと思います。(どうでもいいけど、どの本も神戸大学を扱っていないのは不満)

 

 

【ステージ4】オススメ参考書・問題集

『上級現代文Ⅰ』

『ライジング現代文』※絶版