こんにちは いつも明るい西崎真紀ですホントは悩みも尽きないんですけど(>_<)
続いてますが、やっぱり暑い
そんな中、昨日はエビリファイ
(薬品名:アリピプラゾール)内用液についての
講演会を京都でして来ました
しかし、JRの京都駅って
いつ来てもなんか京都らしい風情を感じない
まあ駅ビルに私の大好きな生麩もちが
売っているので速攻買いに行きましたが(* ̄Oノ ̄*)
このエビリファイ(アリピプラゾール)ついては、
大塚製薬が日本で開発したものの、
なかなか厚労省の認可が下りずに、
海外で先行発売されたというお薬なのですが、
この薬の処方の仕方を、医師達に
講演して回るのも私の仕事となっています。
と言っても大塚製薬の回し者じゃあないですよー。
パワーポイント作りは大変ですが、
好評なのでついついサービス精神を
発揮してしまうというお人よしな私って(ノ_・。)
でも今回も大好評だったのでよしとしましょう
発売当初にあまりこのお薬の特性を理解しないまま、
統合失調症の患者さんに少量投与してしまったがために、
随分と症状を悪化させてしまった医師は多いのです。
しかしロイター中枢神経ニュースなどをよく調べていれば
海外では少量で「うつ病の増強療法」としても用いられているお薬であり、
その同じ用量で本当に統合失調症の症状は安定化するものなのかという疑問を持つはず。
いつも思うのですが、精神科という中枢神経領域に参入してくる製薬会社は多いですが、
製薬会社の社員自体もよくわかっていないまま製品説明し、
その説明を鵜呑みにして、患者さんに投与する医師があまりにも多いことに驚かされます。
明らかに医師の勉強不足であるとしか言えず、新薬に飛びついて処方し、
そのために患者さんに非情に苦痛を与える結果となってしまうなんて許されませんよね
私は、発売当初疑問を持っていたために1年間はエビリファイを一切使用しませんでした。
1年も経つとだんだん使用経験者の失敗談なども耳に入るようになり、
どう処方すべきかが検討されて来るわけで、それをずっと待っていたわけです。
もちろん私なりの意見はありました。結果それが証明されたために処方に踏み切りました。
このエビリファイ、今では錠剤、散剤に加え、3年ほど前から液剤も発売されています。
副作用も非情に少なく、用量によってさまざまに応用できる非情にいいお薬だと言えます。
実は剤形が変わっただけなのに、この液剤(内用液)と錠剤では全く異なった薬効が見られます。
このことに気づいてから、患者さんの飲み心地、患者さんがどういう時必要かという声をよく聞くと、
エビリファイ内用液が、実は不安や焦燥感を非情に和らげてくれるということがわかりました。
しかもかなりの即効性があります。携帯性に優れていて水なしで内服できるのも利点でした。
それらをまとめて、2010年3月に行われた、第2回不安障害学会 (←リンクあり)で発表しました。
演題は「不安障害におけるアリピプラゾール内用液の臨床効果について」 (←リンクあり
30ページ P-14です)
最近ようやくこうした使い方をする医師も出て来ましたが、
でも 日本で初めて不安・焦燥感にエビリファイ内用液が頓服として
効果的であることを学会報告したのは私であるという自負があります
全てのヒントは製薬会社のMRが与えてくれる情報ではなく、患者さんの言葉の中にあるのです。
いかに安全にどのお薬を使うのかいかに応用するのか 柔軟な発想力も必要です。
もちろん患者さんには本来の適応外処方であることを必ず伝えた上で処方します。
そしてこうした効果があることを医師である私達が製薬会社のMRに伝え、
学会発表などをすることで、他の医師達と有用な情報として共有するのが学会発表の目的です。
というわけで、大塚製薬のエビリファイ(アリピプラゾール)についての講演依頼は多く、
関西エリアだけではなく、時には四国、関東地区、先日は金沢や福井へ講演会に行きました。
お薬っていうのは本当に医師のさじ加減ひとつ。
そして結果や答えは患者さんが全て出してくれるのです。
いかに脱落率を低くし、患者さんに安心して飲み続けてもらえるのか?
必要なものを必要な時に、これが私のモットーです。
なんて今回はちょっとアカデミックな記事になりましたね:*:・( ̄∀ ̄)・:*:( ̄ー+ ̄)ふっ