三大怪獣 地球最大の決戦/なんちゅー人間味溢れる怪獣たち! | 調布シネマガジン

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三大怪獣 地球最大の決戦

1964年公開のゴジラシリーズ第5弾。監督・本多猪四郎、特技監督・円谷英二を含めたお馴染みのスタッフが制作している。主演の進藤刑事には夏木陽介、前作に引き続き星由里子と若林映子のヒロインコンビ、小美人のザ・ピーナッツといった面々が勢揃いだ。今回お話は何と言っても宇宙怪獣キングギドラの初登場だろう。この最強宇宙怪獣にゴジラとモスラとラドンの地球の怪獣たちが立ち向かうという、地球の平和を守る人間側にゴジラが立つ最初の作品といってもいい。

それにしてもゴジラが何故これほどまでに永く愛されるのかが垣間見える作品だった。いや、ゴジラだけでなくラドンもそうなのだが、欧米の怪獣=モンスターとは違って我らが日本生まれの怪獣たちはとにかく感情豊かで人間的。だからこそ怖いだけでなくカッコよくて愛らしい、正にヒーローの素質が溢れていると思う。ゴジラとラドンが戦っているところにモスラが現れ、共に地球のためにキングギドラと戦おう!と説得するシーンでは小美人がゴジラはあー言ってる、ラドンはこー言ってる解説してくれる。

しかしそんな解説がなくても大体彼らが何を主張してるのかが解ってしまうところが素晴らしい。これは中の人の演技力に拍手喝采したいところだ。逆にキングギドラは一切そういうところがない冷たい印象。この対照的な演出だけで俺達の味方ゴジラを応援したくなるし、それだけに四つどもえの戦いに燃えられる。燃えるだけでなく、ゴジラがモスラを尻尾で引っ張ってあげたり、モスラがラドンの背中で糸を吐いたり、ゴジラが岩を投げつける姿がもう殆ど人間のようだったりと、戦う姿がこれほど楽しい映画もあまりない。

しいて難をいうなら、人間の方のドラマはもう完全にオマケなのであんまり拘らなくてもいいっちゃいいかもしれない。もっとも今の映画と違って、この当時の映画はポンポンとハイスピードで話が展開していくので決してダルいわけではないんだけども。

カチンコ allcinema 映画

ストーリー:金星人を名乗る謎の女性が、地球の危機を予言した。彼女は、かつて金星の高度な文明を滅ぼした宇宙怪獣、キングギドラの地球攻撃を訴えたのだ。それに呼応するかのように、ラドンとゴジラが復活する。そして、黒部ダムに落下した隕石の中から、ついにキングギドラが誕生した。小美人は、モスラ、ラドン、ゴジラの連合による対キングギドラ戦を提案するが…。(allcinema)