本日は女流王位リーグ最終戦一斉対局があり、全6局が将棋連盟のモバイル中継に選ばれていました。中でも紅組の勝ち抜きを左右する注目の西山女流四冠対大島女流初段の一戦は、中日新聞がリアルタイムでYouTube放送を行うという女流棋戦では異例の盛り上がり。
私も特別にどちらを応援するということもないですが、やはり気になって時々スマホで様子を見ていました。先手は居飛車の大島さん、後手の西山さんは三間飛車から左銀をスルスルと押上げ、5六の一歩を取ったのに対し、先手は左銀冠から7筋の位を取って玉頭を厚くという展開に。その後、3筋で飛車が向き合い互角の中盤戦。
ともすれば、西山さんの大捌きにあって形勢を崩すことになりそうな展開も想像されがちなのですが、実際はそうならず。ただ、消費時間に1時間くらいの差が付いてきました。
それでも一度は西山さんペースになりかけたのをグッとこらえて先手が反撃ムード。西山さんも残り時間ではだいぶリードしていたのだから、そこは若干強引に行き過ぎたか?(5九の銀が取られる)
100手を過ぎ、西山さんが猛攻を仕掛けるも、先手がやや余しているのではとのこと。この後、いよいよ▲6三歩成と反撃を開始。座敷の奥に目を移すと、中井女流六段と対局していた伊藤女流四段が終局となって立ち上がり。こちらも熱戦でしたが伊藤さんが勝って、この時点で西山さんの紅組リーグ勝ち抜けの線は消えました。(大島さんが勝てば5連勝で文句なし、負けると4勝1敗の三すくみで前期順位から伊藤さんとなる。)
最終局に勝った西山女流四冠は「誤解があり、相当悪くした。ずっと苦しく、反省の残る将棋だった」と振り返りました。
— 中日新聞 東京新聞 将棋【公式】 (@chunichishogi) February 19, 2024
逆転負けでリーグ優勝を逃した大島女流初段は「最後はぬるい手ばかり指し、何度も勝ちを逃してしまった。ずっと1分将棋で、頭がときどき真っ白になってしまった」と振り返りました。 pic.twitter.com/zIc3pRW60U