千葉県プロゴルフ研修会の研修生を経て、当倶楽部で唯一プロになった。丹波久プロ(当倶楽部の所属プロ)
あまたのゴルフ場がキャディ不足に頭を悩める現状の中、当倶楽部は優良キャディの募集に真剣に取り組んできました。
では、なぜここまでキャディ不足が深刻化しているかの原因を突き詰めると、多くのゴルフ場の安易なセルフプレーの導入にあります。
人件費のかかるキャディ付きプレースタイルを廃止することで、固定費を抑え、プレー料金を下げることによって、より多くの集客数を狙った結果だと思います。
乗用カートは、週休2日制も、社会保険加入も、労災もストレスチェックも全く必要ありません。
タイヤとバッテリーを適宜交換維持していれば、1年365日文句も言わずきっちりと働いてくれます。
プレー収入を重視するならば、こんなに経営者を喜ばせてくれる稼ぎのプレースタイルはないと思います。
しかし、世の中は不思議なものでセルフプレーがトレンディなプレースタイルとなると、逆にキャディ付きのスタイルを渇望するお客様も増えてまいります。
最近では、ゴルフナビの進化は目覚ましく、GPSによる距離の正確さやカート走行中の危険予知ガイドもしっかりとしてきました。
また、コンペ参加者のスコアもリアルタイムに書き込み閲覧が出来、セルフでも楽しくゴルフが出来るような配慮がされています。
しかし、コースガイド以外に、クラブの受け渡し、グリーン上でのボール拭きやラインの読みまではしてくれません。
特に思うのは、シニアの方の老眼によるロストボールの多発が良く見受けられます。
OBなら諦めがついても、ロストボールだけは見つければペナルティになりません。2打罰は痛い!(ゴルファーの叫び)
ロストボール防止のためにもキャディさんの仕事は重要です。
雨の日の濡れたグリップを拭いてくれるサービスなどは、涙が出てきそうな嬉しいキャディさんがいればこそのサービスです。
ゴルフに余裕があれば、キャディさんとのローカル色豊かな会話も弾み、一段とリフレッシュでリラックスなゴルフタイムを満喫できます。
昨今の売り手市場の雇用状況においては、利益至上主義のゴルフ場から追い出されたキャディさんたちの嘆きや悲しみが怒りとなり、再度、キャディを募集したところで見向きもされません。
もうゴルフ場では食えない。雨が降れば出来高払いの給料では安定した給料が貰えない。だったら多少安くても安定した給料の貰える仕事がいいと・・・どんどんゴルフ場に見切りをつけて、キャディさんたちは他の産業へと移籍してしまいました。
プレー料金や人件費を限界まで下げて、年間来場者を5~6万人迄も入れ薄利多売をしたところで、電車の時刻表のようにはプレーの進行が出来ません。どんなに安い料金で集客しても悪天候に遭遇すれば来場者ゼロで水の泡と化します。
それに大事なことは、お客様から頂くプレー料金が原価割れしたら当然経営が逼迫します。
クラブハウスや付帯設備の修理や改善ができないゴルフ場ほど切ないものはありません。
電気量を節約するために大きな滝を止める。黒松の管理費が高いからと言って無造作に伐採する。かつての奥ゆかしい佇まいのなくなったゴルフ場にお客様の敏感な目は気づきます。
「ああ、このゴルフ場にはかつての勢いがなくなった」と思われたら一転して負け組のゴルフ場になってしまいます。
プレー料金が原価割れしたら修繕費や人件費を削らなければ利益は生まれません。瀕死の重傷患者に点滴や酸素吸入をやめたらどうなりますか? 必要なものは必要なんです。
ゴルフ場は、決して斜陽産業ではありません。
かつては英国貴族が愛したゴルフがこの世からなくなるとは思えません。言い方は悪いのですが、金持ちが好きな遊びは永遠にこの世から消え去ることはありません。
答えは一つ、ゴルフは人生ゲームのように楽しいスポーツである。
薄利多売主義から価値の分かる人に価値の分かるサービスをする。
これが、これからのゴルフ業界を繁栄させる原点になると思います。
80万㎡もあるゴルフ場を切り盛りするのです。高い固定資産税を払い、悪税ともいえるゴルフ利用税に追い打ちをかける消費税の増税、身を削り、人件費を削り、かつてのゴルフ場のステータスまで削り、
追い込まれたゴルフ場を再生させるのは「ゴルフの心の分かる人にサービスを提供するゴルフ場の姿」を素直に受け入れていただくことが大切だと思います。
プレー料金が高い安いはお客様の判断です。
優良キャディを用意しました。
意に叶わないキャディがいたら淘汰させていただきます。
キャディ費に見合ったキャディをご用意させていただきます。
もちろん、スーパーキャディさんや一般キャディさんにも十分な報酬を与えるゴルフ場として頑張っています。
当倶楽部キャディから女子プロを目指して、目下、関西地区のゴルフ場の研修生として奮闘中の鵜沢麻貴さん、プロになったら帰ってきてくれると思います。応援してやってください!
★スーパーキャディ紹介(4月1日より開始)