”落としの耕作”と呼ばれながらも、5年前の思いがけない出来事で今は閉職にある、ベテラン刑事・米田耕作に尾上梅雀さん。

山本耕司さん演じる、若手のホープ、ハイテク刑事こと八坂刑事が、死体で見つかった一億円横領事件の参考人の死亡を早々に自殺と片づけた案件に、不安をいだいた警視総監が、直々に米田に事件の捜査を依頼する。


警視総監の特命を受けた米田が、八坂に刑事とは、捜査とはを、熱く、額に汗して説きつつ、自殺で処理された事件の核心に迫っていく、息をつかせぬ展開とはまさにこのことかと思うほど、テンポよく話が進んでいく。

事件のカギを握る、安達祐美さんや中島ひろこさんが芸達者で、見入ってしまったのですが、やはり、このドラマのツボは尾上梅雀さんですね。


いかにもな昔堅気の、頑固で、努力家の刑事さんを演じているのですが、その言葉の隅々にまで力がこもっていて、気持ちが良い。

梅雀さんのドラマで大好きな「温泉若女将シリーズ」の、気弱で嫁頼みの情けない刑事役が、前回から羽場さんに変わったのは、こういうビシッ!っという役をやりたかったからかなぁ。

ちょっと濃くて暑苦しいくらいの米田耕作だけれど、あのパワフルさはこのところの2時間ドラマには少ないものね。

おそらくシリーズ化、になるのでは?という予感。