「浅見さん、あなたもお人が悪い!浅見刑事局長さんの弟君だったとは!」

という、捜査に首を突っ込む浅見光彦の、疑いが晴れた時の刑事が発する台詞は、例えば「ひとつ、よろしいですか?」「私はあなたを許さない、絶対に許さない」「主婦の感!」というドラマの決まり文句で、水戸黄門のご印篭みたいに、ここで出て欲しい一言。

これを見たくて浅見光彦シリーズを見ていると言っても過言ではない。


今回も、そこは楽しみつつも、なんだか後味の悪いドラマ。

「え~被疑者死亡により捜査終了パターン!?」

第一、2件の殺人の経過報告みたいのを警察にするシーン、なかったよね…と大きな「?」が頭の上に生えっぱなし。


「相棒」で私の中の神戸尊像が一気にグレードアップした「ミスグリーン」のときの草笛光子さんが、家元夫人。

なんだか小さい頃大好きだった「けんちとすみれ」のすみれ役や、言葉の響きが大人って憧れてた「たまゆら」の林美智子さんが、家元お手付きの女中さんの役、

その家元は、この人しかいないと思わせる神山繁さん。

家元夫人と訳ありな関係だった、華道家に山本学さん。


しびれるような配役が、100作記念ということかしらん。

ま、セクシー部長のかけらも感じさせない、初々しい風の沢村一樹で、全ての謎はチャラっことね。