天保銭日乗-浅草ことぶ季亭 第4回遮二無二武蔵の行われた翌日。


やはり“つ離れ”していないと聞いた「第1回連続モノはじめました」が気になり、浅草は田原町の「ことぶ季亭」さんへ。


マンションの2階にあるという少々変わった立地。前座さんが外に出ていなければ見逃すところでした。


入ってみると会場はほぼ満員の様子。30人以上は入っているかと・・・やはり、このお二方の会で閑古鳥が鳴くことはないですよね。
天保銭日乗-第1回連続モノはじめましたチラシ
この日が初回の「連続モノはじめました」。


松之丞さんと雷太さんがそれぞれ慶安太平記と塩原多助一代記を連続で演ろうという意欲的な企画なのですが。


・・・長さが違うのですよね。慶安太平記は全17回、塩原多助は全6回。


どうするのかと思っていたら、慶安太平記の方を全6回のダイジェスト版にするとのことで。


まあ、致し方ありませんが、できれば正味の尺で聴いてみたかったものです。


この日の前座は、松之丞さんが「落語4派の中でも最高の前座」と絶賛する雷門音助さんで、演目は“たらちね”。


前座にも拘わらず客席から声がかかっていたので、お客の間でも評価が高いのでしょう。爽やかな正統派の方でございました。


続いて松之丞さんの“違袖の音吉”。もうこれは鉄板ですので、今回も安定しておりました。


仲入前は雷太さんの“徳ちゃん”。やや短めながらも軽快な調子。


仲入後は再び雷太さんで、連続モノの塩原多助の1話目。連続モノの1話目というのは導入部なので、得てして話としては盛り上がりに欠けるモノが多いのですが・・・なんとも微妙な感じ。


天保銭は、今まで塩原多助一代記を通して聴いたことがないものでして。一度、他の落語家さんのを聴いてみるべきなのかもしれません。


トリ前は紙切りの林家花さん。こちらはいつも通りに歌丸師匠をチョキチョキと。


トリは松之丞さんの慶安太平記の1話目。幕府転覆を企む由比正雪の生い立ちの部分ですが、やはり連続モノとしては講談の方が完成されているのかなと。


次回が気になる熱演でございました。


第2回は10月27日(日)。それまでに塩原多助を勉強しておくといたしましょう。