頓知房
鶴ヶ島市(鶴ヶ島)
【注文】煮玉子つけそば
【価格】 900円(煮玉子100円含む)
[訪問時期] 2016年9月下旬(休日) 昼
[注文方法] 券売機にて
[出汁] 鶏豚+魚介/白湯
[味] 醬油
[麺] 中太麺(通常300g⇒250gでお願い)
[具] (麺)海苔、(汁)チャーシュー、角切りチャーシュー、メンマ、煮玉子、刻み葱、鷹の爪
この夏、嬉々として臨んだ初訪問を臨休で振られて縁がないと思っていたが、近くに所用が有りリベンジの機会が転がり込んだ。
定刻10分前から徐々にシャッターズが形成され、開店時には10名。
厨房内で奮闘の店主さんだが、丁寧な挨拶はもちろん、今から誰の何を作るのかをアナウンスするなど気配りを忘れない。
客にとって安心感に満ちた居心地良い空間だ。
そんな店主さんの所作に釘付けになっていると、ほどなくご対麺となる。
■ つけ汁と具
つけ汁からは新鮮な煮干が香り立つ。
ポリバケツに詰まった粉砕煮干を小さな容器に詰めて、確り追い煮干をして仕上げたスープ。
啜ってみると煮干主体に節系も混ざる魚介がガツンと寄せるが、それを支える動物系もかなり重厚で揺るぎない。
粘度はそれほど感じないのだが、魚介と動物の旨味の凝縮はかなりのレベルで両者のバランスも良い。
ジャストな塩気で出汁感が強調されたこのつけ汁、重厚ながらスッキリ感もあってかなり好みだ。
つけ汁中にはチャーシュー、角切りチャーシュー、メンマ、煮玉子、刻み葱、鷹の爪。
汁上に頭を覗かせたチャーシューを引っ張り上げると、かなり大きな肩ロースの煮豚。
赤身と脂身のコラボ、軟らかさと肉肉しさの共存、これは見事だ。
更に丼底には、角切りチャーシューまでゴロゴロしてるから嬉しくなる。
半熟度ジャストな薄味煮玉子、シナコリメンマも確りした作り込み。
多めに散らされた色紙切りの葱の爽やかな苦甘味、鷹の爪のピリ辛アクセントの貢献も見逃せない。
■ 麺と麺上の具
麺は菅野製麺所製の全粒粉入り中太で、軽く手揉みしたかのような微うねり。
どこか繊細さを湛えるような外見と口当たりだが、コシと弾力性に富み、重厚なつけ汁に負けない存在感。
出汁感を見事に拾い上げて自らの風味と共存させており、相性も上々だ。
麺量は通常で300gと聞いて250gでお願いしたが、減らさなくてもスルッと食べれたと思う。
麺の傍らには大判の海苔が1枚。
■ スープ割り
さてそろそろ麺が無くなるという頃合いで、「スープ割りいかがですか」と声が掛かる。
ファーストロット満席の注文をこなしながら、目配りもきっちり。
ポットから注がれたスープは鰹出汁だろうか。
それまで優勢だったニボ感が新鮮な節系と拮抗したように感じ、爽やかにエンディングを迎えた。
■ 感想など
重厚な動物出汁を背景に煮干が活き活きと主役を演じるつけ汁。
存在感有りながら軽やかに啜れる麺。
このエリアの雄としての実力を十分に堪能させていただいた。
寛げる店内では、プレミアム酒十四代をチビチビ飲まれる方が数名。
車だったのでこれを味わえなかったのが唯一の心残りで、これについても早々にクリアしたい。
ご馳走さまでした~