倉敷の友人、ずいぶん間が空いてしまったけど、続き。
彼女とは趣味が、ぜんぜん違う。

ドラマの話をするとそう思う。俳優の演技とフィギュアスケートの演技は違う?でも似たところもあるような。
倉敷の友人はファンではないといいつつ、「キムタクのドラマは大体見ている」らしい。
あ、でも昔の話か、この頃は知らないけど。あと、カッコいい盛りの(昔の)トヨエツとか。
逆に私はキムタクのドラマはほとんど見ていない。高視聴率だというので最終回だけ見たりする程度。確か竹内結子との月九だけは最初から最後まで見たような気がするのだが、このカップルがどうエンディングを迎えたか、まったく覚えていない。

嫌いなわけじゃない。
見ているときは格好いいし楽しいし爽快感あるし、「あー面白かった」と思うのだが、後にまったく残らないのだ。単純にツボにはまらない。

彼のドラマ、ちゃんとドラマの作り手が伝えたいことを活かし、自分自身の魅力も伝えている、と思う。
ただ、こういう「役を自分に引き付けるスター」星タイプの演技、食指が動かない。
エンターティメントとしては十分にアリというか、そちらの方がむしろ正統なんだと思う。
だけど、私の趣味ではない。

で、思い出したのが羽生くんの「パリの散歩道」
私、これ、どこがいいか分からなかったのだ。

いや、そりゃ高得点出るような構成のプログラム。
ばりばりドヤ顔のカッコいい羽生くんが見られる。
競技プロなんだからそれだけで十分じゃん、というのは頭では理解している。
ただ「見てるときは楽しいけど、後から見たいと思わない、後に残らないプログラムだなー」、趣味じゃないなーと思ってたんです。

で、友人がハマっているのを見て、「初めて」ビックリマークあーそういうプログラムなんだ!と理解した。
思いっ切り曲を自分に引き付けて、自分を格好良くアピールする、それで十分というものだったわけね。
いや、その格好良さがすごいんじゃん!というのは分かっています。別にけなしているつもりはないんです。

私がちょっと勘違いをしていたんだ。羽生くんの2011シーズンの「ロミオとジュリエット」の方は趣味だったから。
もう少し違う切り口が出来る選手と思っていたわけです。
しかし友人のおかげで、羽生くんの成長がどういう方向に行ったか、初めて気が付いた。

つまり、羽生くんが選手として完成に近づけば近づくほど、むしろ私の趣味ではなくなる?のかな、と。
スターとして輝くのだから、彼とファンにとっては悪くない方向だとは思います。

ま、彼の魅力はそれだけではないけどね。
長い首になで肩の中性的な魅力。この間エアウィーヴの宣伝を見て、あ、玉三郎と同じ体型、と思った。
もっともこれも大人の男性になるにつれ、失われるかも知れない属性。

私にとって、最後に残る魅力は、闘争心ですかね。
勝負根性と書こうとしたけど、これ、競馬用語だった。馬にしちゃいかんな。

これだけは多分、失われることはないだろう。それだけは安心。