ところで「かなだいグッズだけでなく大輔さんオンリーグッズも」という声の中には、哉中さんと組んで演技をし続けることに対しての忌避感もあるよね、というの、私は感じていた。

かなだいという存在も好きな私としてはうーんという気分。けれど「大輔さんグッズを」ではなく「大輔グッズも」と、かなだいグッズの存在を否定しない以上、礼を失してはいないわけで。となるとこちらもそのあたりは目をつぶった方がいいんだろうなあ。人間、気持ちは自由だからね。他者(この場合は哉中さんを好きな人)に対する礼を失わない限りにおいてなら、自由にすればいいのではないだろうか。


それに「かなだい好き」の人たちだって、大輔ファンである以上、かなだいというくびきから外れた大輔さんの演技を観たいという欲求は基本的にあるだろうし。

ザアイス、なんだかんだ陸ダンスの方が注目集めてたのは、そちらの方に久しぶりに大輔さんらしいムーブメントや音の取り方が見られたからだと思う。そういうものが、かなだいの演技では抑制されてしまうんだな、というのを私は陸ダンスを見て改めて感じたのである。


だから、大輔さん単独グッズは大輔さんオンリー系にもかなだい好き系にも受ける、つまり需要の範囲が広いと考えられる。ならそのうちそういった商品は絶対出てくるだろう。昌磨くんの先行例で見る限り、エンスカイさんはとても商売上手だもん。




ただ、大輔さんオンリー系の人の言葉を見かけて思うことが一つある。

その言葉を発した人は、大輔さんがソロで演じればそれでいいのか、それとも「以前のような」大輔さんの演技を観たいのか、どっちなんだろう、と。

私は、大輔さんはもう、ソロで滑ってもシングル選手だった頃の感じには戻らないような気がしているのだ。そういう大輔さんの違いを見て、それを成長と取って一緒に大輔さんを追いかけ続けてくれるのか、あまりありがたくない変化として微妙に距離を置くのか、どちらになるんだろう、なんて思ってしまうのである。

とはいえ「シングル選手だった頃の感じには戻らない」というの、これ自体完全に「なんとなく私はそう思う」というだけの根拠のない話。だから今まで記事にしたりしなかったんだけど。




D1SK+の「+」について考えて、で、思ったのだ。

大輔さんはこれから、ファンだけでなく仕事で組む色んな人と「+」、繋がりながら仕事をしていくんだと。つまり、ソロとして滑ろうと、誰かと組んで滑ろうと、すべてはある意味コラボ、そんな形になるのではと思ったのだ。

シングル時代のチームD1SKの、すべてが最終的には自分の肩に掛かっていることを自覚し、繋がり合えるのはファンだけという状況で一人凛と立つ世界と違って。

プロはソロであろうと板の上であろうと、舞台を作る人、舞台のコンセプトと繋がって「一人じゃない形」で表現を作り上げていく。たくさんの人とプラスの関係で繋がりながら、表現する世界を築き上げる。


そんな風に、私は思っているのである。実際は全然方向違いのこと言ってるのかもしれないけどね。私は単なる妄想人間だから。




あ、むろん、舞台を作る人と繋がり合うのは「氷艶」の頃からそうだったわけだけど。

それをプロとして意識的に自分の生き方として行うんだろう、なんて思っているのである。

D1SKと+でつながるのは、多分私たちだけじゃない。むろん私たちファンをも大輔さんは大事に思っているだろうけどね。



(シアターオープのバーから代々木体育館を眺めた写真。この写真を撮った2017年の大輔さんは、まだ自分の生き方を見つけていないプロスケーターだった。

見つけて突っ走る先に何が見えるのかな。)