木鋏 | 包丁研ぎ師月山の包丁研ぎ磨ぎブログ

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人として包丁研ぎ師としての日常や発見、気づきなどを書いています。

目指すは包丁研ぎ世界一。みなさんに少しでも刃物に興味を持っていただければ幸いです。

高級鍛造刃物販売、修理研ぎをする三代目です!

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今日も朝から研ぎ磨ぎ。

ようやく研ぎの本数が減ってきましたd(⌒ー⌒)!

少し余裕ができたらまた実験や外部に勉強をしに行きたいと思っています!



今日は先日入荷した当店の新商品を紹介したいと思いますd(⌒ー⌒)!

それは木鋏です!

植木屋鋏、庭屋鋏とも呼ばれる、木のどの部分を残し、どの部分を切るのかを考えて剪定するための鋏です。



刃物は鋏に限らず刃物は地域性が強くある道具です。

厚い薄い、重い軽い、大きい小さいなど同じものを切るはずなのに形が大きく異なる場合もあるものです。

もちろんそれには理由がある場合も多く、それに合った形を成しています。

しかし最近木鋏は地域性にこだわらない要望が増えてきているように思います。

例えば「手が大きいからこういった形はないのか?」や「もう少し刃が短いものはないのか?」などです。



この辺りでは伊勢型といわれ、刃が長く、肩がなだらかになっており、木の枝の中に突っ込めるような形になっているのですが、お客様の要望があるのにこの地域の形だからとその形を頑なに販売し続ける必要があるのか?と感じていたのです。

しかし細かいオーダーに答えるにも形の見本が必要だと考えました。

そこで主要な形の木鋏を作り、また実際に触れて鋏の動きや感触を確かめていただこうと、6種類の形と2種類の鋼材で計12種類の木鋏を製作することにしたのです(⌒‐⌒)



代表的な津島型、羽島型、京型、伊勢型と製作しました。


まず左から津島型一号、一号細型、津島型三号です。

やはり持ち手の形が特長的かと思います。


次に左から伊勢型、羽島型、京型です。

微妙に刃の幅、肩(刃から持ち手までの部分)の張り方、持ち手の形とそれぞれ異なります。

面白いですよね(⌒‐⌒)

ここにあるのは地域の要望に合わせて出来上がった形なので使い勝手がよいかとは思いますが、もちろんこれらを元にオーダーも可能ですd(⌒ー⌒)!



この職人さんの木鋏は裏すきが上手く作られており、研ぎやすく樹液がたまりにくく、また動きが軽いのが特長です。


また上の写真にある木鋏の裏すきより更に深い裏すきを作り、職人が最高と思う鋼材で作った鋏も製作可能です(*≧∀≦*)

本当にいい鋏を作っていただきますが、あと何年仕事をしていただけるのかが心配です(>_<)



今後も細かいオーダーに対応できるシステムを作っていきたいと思います(⌒‐⌒)

やはり刃物は道具。

使われる方の手となり、長く愛用できる刃物を提供できたらと思います(*≧∀≦*)



明日も朝から研ぎをがんばります!

日曜日は午前午後と講習で研ぎができない可能性がありそうですので余裕を作りますd(⌒ー⌒)!

さぁ明日もがんばるぞ!