昨夜も某高校生の2人の研ぎ講習でした。
今回はスタートから「次のステップを教えてください。」とやる気満々なので、それぞれのステップに合わせて教えました。
こうやって言ってもらえるのはうれしいですね(*^▽^*)
そんなやる気に応えようと思ったのか、この子達でも天然砥石が使えるのか知りたかったのかなぜそうしたのか今思うと自分でもわかりませんが、今までこの子たちには研がせることはなかった天然砥石で最後の仕上げに研がせてみました。
使ったのは大谷山です。
研いだのは薄刃でしたが、#4000の仕上げ砥石で仕上げた包丁に、前後2ストロークだけ小刃を付けさせました。
するとこの子達が研いだ包丁で過去最高の切れ味!
今回新しいはまぐり刃を教えたことも関係はしているのですが、刃先の滑らかなのに食い込む感触はすごいです。
大谷山のカミソリ砥はやばいですね(^▽^;)
その切れ味は若干ショックを受けるレベルでした( ̄ー ̄;
いいのか悪いのか(笑)
アメンバー限定の記事は切り刃から刃先まで当てて研ぐ鉋や鑿、革裁ちなどの研ぎ方での砥石の使い方の話だったのですが、包丁ではちょっと操作するだけで傷を付けず使えます。
今回子供たちには特に操作もせず研がせてみましたが、やはり人造砥石に比べ傷をつけにくく、粒子が細かく、かえり(バリ)をほとんど出さない研磨性の低さと、研磨成分の形状がこの切れ味を出しているように思います。
やはり研ぎを教えていて難しいと感じるのがかえり(バリ)の取り方です。
取る方法はいくつかありますが、それでも人造の砥石では刃先に付く研磨痕の大きさの関係か、出たかえりの大きさの関係かきれいに取るということはなかなか難しく感じます。
また片面から強くかえり(バリ)を出してそのかえりを取った場合、刃先がかえりに刃先の繊細な部分を持っていかれるのか、刃先が崩れ、きれいなストレート刃を作ることが難しく感じます。
こんな感じに刃先が崩れます↓
写真のようなことが起こる原因は、角度が鋭角なため、砥石の粒子が荒い、かえりを強く出し過ぎのどれかではないかと感じています。
特に鋼系は刃先の角度が鋭角ですと、崩れやすい傾向を感じているので、表裏からの調整を少しずつしてあげる必要があります。
しかしこの大谷山はその調整ができ、傷も付けにくい数少ない砥石かもしれませんね。
道具が仕事を変えるとはいいますが、子供達の包丁の切れ味がこれだけ変わったのは僕としても驚きであり、やはり良い道具が必要なのだと感じた日でありました。
そしてよりよい研ぎをしなければならないなと感じた日でもありました。
子供達は気を抜くと追い付かれそうなくらい上手いですからね( ̄▽ ̄;)
明日もがんばって研ぎ磨ぎします!