感激 | 包丁研ぎ師月山の包丁研ぎ磨ぎブログ

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人として包丁研ぎ師としての日常や発見、気づきなどを書いています。

目指すは包丁研ぎ世界一。みなさんに少しでも刃物に興味を持っていただければ幸いです。

高級鍛造刃物販売、修理研ぎをする三代目です!

http://www.tsukiyama.jp/

先日あるものが海外から届きました!!

それがこちら↓

 

初めはよくわからなかったのですが、どうやら料理の本のようです。

そしてどんどん読み進めていくとあるページになんと!!

当店の庖丁が載っていたのです(TωT)

 

子の日さんの庖丁と並んで当店の庖丁も載ってます(*^_^*)



桜の螺鈿細工が施されているものです(-^□^-)



実はこの庖丁、私もとっても思い入れがあるのです。

東京の修業時代に漆の魅力にひかれて勉強し、見た目だけのものではなく実用的に漆を使った庖丁ができないかと考えいろんなモデルを製作したのです。
※私が漆を塗っているのではありません(笑)

試作品は知り合いの大将に使っていただき、何度も試行錯誤を重ねてできたものです。

最後お客様に納めさせていただいたときはとてもうれしかったのを覚えています(-^□^-)

ですからちゃんと写真も大事に残してあります(≧▽≦)

 

何よりこの庖丁を大事に使ってくださっていることがとてもうれしく思います。



よく当店に「商品の価格を載せてないので載せてほしい」という問い合わせがあります。

価格が入っていて当然だと思うのですが、変人が経営している刃物やですからあえて値段を入れておりません(笑)

理由はお客様と庖丁に関しての要望を聞いて商品をお勧めしたいからです。

切れない、錆びる、欠けやすいなどの性能的な問題から研ぎの問題など、悩みを持って新しい庖丁を探されている方が多くいらっしゃるのです。

もちろんマニアな方もいますが(笑)

その問題をできるだけ解決させていただくことも大切な接客だと思っており、できるだけメールや電話での時間を大切にしております。

お客様の要望に合ったものを一緒に探したいのです(-^□^-)

そのためお客様と何十通ものメールをやり取りすることもよくあります。



もう一つ理由がありまして、当店はお客様へ商品をお渡しする前に必ず研いでからお渡しすることが原因です。

新品の片刃の和庖丁は歪が出ていることが多く、歪取りをして研いでを繰り返し、平面の砥石で研いで形を安定させることで歪が出にくい状態にしてからお渡しします。

これは場合によっては数時間かかります(;^_^A

もちろんこのお渡し前の研ぎは鋼の状態の検品も含まれております。

当店は白紙二号の庖丁を多く販売している関係で焼き入れの不良が極稀にあります。

私がいう不良は天然の砥石で研がなければ気が付かないもので、人造の砥石ではきれいに研げてしまうものです。

具体的にはその焼きが甘い部分は少し黒っぽくなってしまいます。

雲のように明らかにわかるものはいいのですが、人造砥石で下地を作って天然砥石で研ぎ始めて気が付くのはかなりショックです(^▽^;)

こんなことをしていると時間が非常にかかるため、ネットのワンクリックで物が買えるような販売をしてたくさん注文が入ったら確実に倒れてしまいます(笑)

このような説明を店頭でお客様に説明したところ「簡単に刃物を買えないようになっているんだね」と言われたことがあります(^▽^;)

何もせず売れたらどれだけ楽かとよく思います。

しかし多くのことがわかると刃物は簡単には売れなくなってしまいますね(^▽^;)



私のモットーは「記憶に残る刃物屋」でしょうか。

そうそう買い換えるものではないので満足していただけるように努力をしたいです。

ただ納品に時間がかかる刃物屋として認識されないように気を付けたいですね(笑)