裏と表 | 月のベンチ

月のベンチ

両親の闘病記

私は取り立てて愛想も良くないけれど、人並みに愛想よくしようと努力はしてみる。


毎日、母の苦痛に歪んだ顔を見ながら
『私は頑張っている』と思う自分と
『私は腰抜けだ』と思う自分がいる。


何でふつうの顔をしてくれないんだろう、と叫びたくなる自分と

こんなに頑張っている母に、何で私はもっと努力して尽くしてあげないんだろう、と思う自分がいる。





それが、
くるくる、くるくると
おもてうら、おもてうら、と風見鶏みたいに
くるくる回る。





くるくるくるくる

くるくるくるくる…




目が回るよ。







ほんとうの自分は
どこにいるんだろう?