速度 | 月のベンチ

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両親の闘病記


寒くなって来たため、深夜の暖房費が気になるところ。
うちは在宅介護ではないのだから、早く寝れば光熱費も節約になるのに…
と思いつつ。


経管栄養速度について。

注入時に違和感が生じているらしい(自分では訴えられない)患者に対し、家族から速度を遅くして様子を見て欲しい旨、要望があった。
病院側も快諾し、滴下速度を遅くしてしばらく様子を見ていた。

数週間後、速度が遅いと患者の表情も穏やかで痛みからと思われる身体の動きもなくなった。
が、病院側はしだいにまた滴下速度をもとに戻しはじめ、家族は再び速度を遅くしてくれるようお願いした。

その日、家族がいる間は速度を遅くしていたが、帰るとしばらくして看護師がやって来て速度を1/毎秒にして行った。
それから数分と経たないうちに患者は苦痛の表情を浮かべ、また身体の動きも出始めた。

栄養が終わると十分ほどで穏やかになった。


以上のことから、患者の苦痛は栄養注入中のみに限定されると思われる。
したがって、病院側のとった処置に何ら問題はないようだ。

けれども、家族が要望していたのは、たとえわずかな時間でも患者本人の【苦痛緩和】である。
病院側は、苦痛を緩和して欲しい旨を明確に訴えられない患者に対し、また、家族の要望に対して、今回のような処置で良かったのだろうか?

もちろん、栄養注入後、ある程度時間が経過しないと身体を動かすことができない等を考えると、夜間の少ない人数でイレギュラーはきついだろう。
団体生活において、時間が限定される【苦痛】なら、仕方のないことなのだろうか…?