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※昨年の葬儀〜四十九日までのことを振り返って書いています。
四十九日当日…
長女と私の母も到着。
四十九日の法要だけど葬儀は自宅方面で執り行ったため、
ダンナの実家のお墓があるお寺の住職が、
うちの寺の墓に入るなら告別式からやり直せ!と難癖をつけてきた。
田舎の小さなお寺だからお布施が全てなのはよくわかるけど、
告別式からやり直せだなんてとんでもない言いがかりだ。
私は住職に文句を言う気満々でいたけど義父母に止められる…
「田舎には田舎のしきたりがあるから、
今後のこともあるし住職の言う通りにしよう」
そこまで義父母に言われたら何も言えない…
告別式からやり直せと言っても、
大々的に一からやり直すわけじゃないらしい。
要は告別式、初七日、そして四十九日と、
三回お経をあげさせろということ。
三回分のお布施を持ってこいということだった。
とんだ強欲坊主に気分は最悪だったけど、
嫁の私が無闇に口を出せない。
そんな思いをよそに静かに法要は始まった。
法要が始まると今までささくれ立っていた気持ちがウソのように、
読経によって浄化されていくようだった…
これで最後…
そう考えるだけで自然と涙が溢れる…
告別式…
初七日…
四十九日と読経が三回あげられ静かに法要の幕は閉じた。
遺骨を持ってお墓に移動すると、
既に石屋さんがお墓の前で待機していた。
遺骨を石屋さんに渡すと、
桐の箱の中から骨壷が取り出される。
「あの…骨壷の中にこれを入れてもらえますか?」
そう言って石屋さんに私が手渡したのは、
ダンナのメガネとダンナの結婚指輪…
メガネはつい1週間前に新調したばかりで、
ダンナはまだあまりかけていない。
だから天国に行ってもちゃんと周りが見えるようにお墓に入れてあげたかった。
結婚指輪はダンナが亡くなったときに、
お墓に入れてもらおうと既に心に決めていた
ダンナの結婚指輪と私の結婚指輪…
ふたつ重ねて持つ気にはやっぱりなれなかったから…
やっぱりこれは『死別離婚』したことになるのかもしれない…
こうして骨壷はお墓に納められた…
お墓にはダンナの祖父母が眠っている。
「おじいちゃん、おばあちゃん…
パパが間違えて早くそちらに行きましたが、
どうか、う〜んと叱ってやって下さいね。
そして…パパのこと…
よろしくお願いします…」
私はダンナの遺骨が納められたお墓に向かい
いつまでも…
いつまでも…
手を合わせ続けた…