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昨年の四十九日法要での出来事…

法要が終わったあと、
親戚や家族は順番に車で法要後の会食会場へ…

私と長女は送迎を一番最後にしてもらい、
ふたりで迎えの車を待っていた。

法要が終わったあとのお寺には静けさが戻っている…

境内に置かれていた椅子に座りふたりでポツポツ話し始めた。


「終わっちゃったね…」

「パパ…とうとうお墓に入っちゃったんだね…」


長女がうつむきながら寂しげに言う…


「パパに聞いて欲しいこと…
いっぱいあったんだよね…私…
社会人になってから特にそう思うようになったよ。」


長女も社会人になってから、
仕事との向き合い方や上司との接し方でいろいろと思い悩むようになっていた。

そんな悩みは私よりも、
父親であるダンナに聞いて欲しかったらしい


「私ね、家に誰も居ないとき、
祭壇の前でいつもパパのお骨に話しかけていたの。
ほとんどが会社の愚痴だけどね。」

「そっか…
パパも今となっては大人しく聞いてくれるものね。笑」


ダンナはいつもやかましくて、
生前ちゃんと娘たちの話しを聞くことが少なかった。

お骨になってしまったら、
さすがのダンナも大人しく聞くしかない。笑


「この前もね、家に誰もいないときパパに話しかけていたの。
そしたらどんどん哀しくなってきちゃって…
なんで死んじゃったの…って
パパに文句言ってたら泣けてきちゃって…」

「うん…そうだよね…」

「そしたらね、私の首筋のところにポタッて
突然水滴が落ちてきたの…」

「水滴?エアコンの水滴が落ちてきた…ってことはないか…
祭壇はエアコンから離してあるものね。」

「うん…だから…
パパ…私の話しを傍で聞いていて…それで
パパも泣いていたのかなって…」


ダンナは長女が社会人として逞しく成長していく姿を見届けられなかったことが悔しくて…
それで長女の傍で泣いていたのだろうか…

長女の首筋に落ちたのは…
きっと…


ダンナの天国からの涙…


話しながら小刻みに震える長女の肩を、
私はただ抱きしめることしかできない…

ダンナの無念と後悔の涙は…



こうして長女のもとにも…



届けられていた…




こんばんはニコニコ
最後までお読みいただきありがとうございます。

命日にあたり、
たくさんの皆さまからの温かいコメントをいただきホントにありがとうございますブーケ1
いただいたコメントひとつひとつ大切に読ませていただきました。

お陰さまで久しぶりに親子水入らずの時間を過ごすことができ、
娘たちと亡きダンナを偲ぶことが出来ましたクローバー

また、先日書いたブログで、
長女の奨学金返済について少し触れましたが、
その事に関してもたくさんのご意見をありがとうございました。

我が家は何度かブログにも書いていますが賃貸で車も所有していないので、
娘たちに遺してあげられる財産が何もありません。
なのでダンナが生前の時から、
親として娘たちに遺してあげられる唯一の財産は『教育』だけだということを話していたんです。
だから奨学金は親である私たちが払っていこうと…そう決めていました。

でも、ダンナが亡くなってしまった今となってはそれも出来なくなってしまったので、
親として情けない思いでいっぱいになり、
つい嘆いてしまいましたあせる

私だけになってしまった今、
娘たちに遺せるものが出来るかはわかりませんが、
パズルをうめるように1ピース1ピース…
ゆっくりと遺せる何かを築いていきたいと思っています。

たくさんのご意見ありがとうございましたニコニコ