ここ最近、やたらと

 

「EPAは危険なので摂らない方が良いですよね❓」

 

という質問を受けます。

 

どうやら、オメガ3系脂肪酸であるEPAやDHAは酸化されやすいことから、酸化した油を摂取する事でガンなど様々な病気を引き起こす原因になるというもの。

 

確かに、分子栄養学においてもオメガ3系脂肪酸は酸化しやすく、酸化した油を摂取する事で身体に悪影響を与える事については言われています。

 

なので、一部の情報では

 

EPAが豊富なサンマなどの青魚は油が酸化しているから食べない方がいい

 

とか

 

DHA・EPAのサプリメントは酸化しているから危険

 

といった情報が流れているみたいですね。

 

 

中には、刺身なども常温下でオメガ3系脂肪酸の酸化が進むことから、刺身も危険と言っていたり、サンマなどを焼くなどして加熱調理をすると油の酸化が進むから危険と言っていたりと、とにかくEPAが毒物のように言われています。

 

このような情報を見て、青魚を食べるのが怖くなってしまったり、サプリメントを摂るのが怖くなってしまった方も多いのではないでしょうか。

 

 

ですが、オメガ3系脂肪酸の酸化をそこまで恐れる必要はありません。

 

このような情報は、極論過ぎて馬鹿馬鹿しいにも程があります。

情報を受け取るときは、冷静になってよく考えてから参考にするかどうか判断する癖を付けて下さい。

 

1つづつ解説しましょう。

まず、このようなEPAが毒物だという説の根本には、「油が酸化している」という前提があります。

 

なんで食品全部が酸化している前提になっとんねん❗

 

と、少し冷静になって考えてみましょう。

 

ここであなたに質問します。

あなたは、DHA・EPAたっぷりの美味しそうな大トロをスーパーで買ってきました。

 

 

あなたはこの大トロを食べるときに、常温で放置してわざわざ酸化させてから食べるのですか❓

 

魚の油が腐ってくると、独特の生臭い異臭が強くなります。

オマケに、酸化することでどす黒くなったり緑色に変色し、味も格段に落ちてしまいます。

それを、美味しい美味しいと食べているんですか❓

 

そんな事をしている人はほぼいませんよね。

 

 

じゃあ、既に売られている大トロのDHA・EPAは酸化してしまっているのでしょうか❓

いやいや、現代の流通と温度管理技術を舐めてはいけません。

マグロは釣った時に血抜き処理され、-60℃という超低温の冷凍庫で保管されます。

 

この状態で流通され、スーパーなどお店に卸されて私達に届けられていますので、鮮度管理としてはバッチリです。

中には、冷凍していない生マグロも流通しているお店もあるでしょう。

 

それらを必要に応じて都度解体し、お店には並べられています。

刺身が並べられている陳列コーナーも、しっかり冷蔵管理されていますよね。

 

なので、腐ったマグロや魚が売られているお店なんて殆どありません。

一部、半額シールが貼られた物は時間が経っていますが、それらは選ばなければ良いこと。

 

このような鮮度管理や流通技術が確立している今、なぜ魚の油が腐っている前提になっているのか理解に苦しみます。

 

トロや大トロを捨てていた江戸時代じゃ無いんだからさ・・・・

今現実に行われている流通技術などにも目を向けましょう。

 

現代では、意図的に放置して酸化させない限り、魚に含まれるDHA・EPAの酸化はそれほど進んでいません。

 

 

 

また、サンマやサバなどを焼くと、高温によってオメガ3系脂肪酸が酸化すると危険だという意見があります。

 

これについても馬鹿馬鹿しい。

 

あなたは、サンマを焼いたときにサンマだけ食べるんですか❓

 

サンマを食べるときは、昔から付け合わせに「大根おろし」や「レモン」「すだち」をかけて頂いてきました。

 

 

この意味をちゃんと分かっていれば、油の酸化はそこまで恐ろしい物では無いはずです。

 

この付け合わせの「大根おろし」や「すだち」には、ビタミンCが多く含まれています。

これらと一緒に摂ることで、あぶらを酸化から守ってくれるんですね。

 

また、サンマなど青魚にはEPAを酸化から守るビタミンAやビタミンE等も同時に含まれています。これら栄養素がある事で、EPAはそう簡単に腐らないようになっているのです。

 

これぞまさに生命の神秘❗ってやつですよ。

同時に、分子栄養学も知らなかった昔の日本人が、昔から行ってきた食事の摂り方には必ず意味があったと驚かされるはずです。

 

ですので、ちゃんと基本に則った食事法をしていれば、栄養素の相互作用も働いて問題は殆どありません。

 

 

それから、EPA・DHAサプリが酸化しているという情報について。

 

一部の人は、EPA・DHAサプリは酸化しているから危険だと主張しています。

これについては、確かに粗悪な安いDHA・EPAサプリは酸化している場合もあるでしょう。

 

ですが、それで全部のEPAサプリが危険だというのは、ハッキリ言って無知すぎです。

 

DHA・EPAのサプリメントを作る際にも、その精製方法や管理方法にはメーカーによって大きく違います。

酸化しないようにじっくり精製すればコストが高くなるし、精製したオメガ3系脂肪酸が酸化しないように管理、製造するにはそれなりの技術力とコストがかかります。

 

質の良い物は酸化しないように徹底管理されて製造されていますし、むしろ大量生産で安く作っているところは、そこまで管理されていません。

 

つまり、DHA・EPAのサプリが酸化していた場合は、DHA・EPAの栄養素が悪いんじゃ無くて、それを製造、管理しているメーカーが悪いってことなんですよ。

 

大トロの例えで言えば、腐った大トロを販売しているスーパーと、新鮮な大トロを販売しているスーパーなのかって感じの違いです。

 

あなたはスーパーで腐った大トロが売られていたのを見て、「大トロが悪い」って言うんですか❓

違いますよね。管理が行き届いていないスーパーが悪いと思うはずです。

 

 

じゃあ、質の良いDHA・EPAサプリはどうやって選べば良いのか❓

 

答えは簡単で、値段に比例します。高いものを選んで下さい。

加えて、少量頻回製造を行っているメーカーのものを選びましょう。

 

製造方法を公開しているなら、精製方法にも注目してみて下さい。

酵素法で精製した物は価格が安いですが、そのぶん不純物も多く質が悪い傾向にあります。

逆に、ウィンタリング法で精製している物は価格が高いですが、そのぶん質が高い傾向にありますね。

 

ですので、価格が安く大量生産しているメーカーのDHA・EPAサプリは選ばないようにするだけでもかなり限られてくるはずです。

 

そこらで市販されているサプリメントは、安く大量に作って大量に保管し、大量に販売することを目的にしていますので、生体内利用効率などの品質管理なんて殆ど考慮されていません。

 

DHA・EPAのサプリメントを選ぶときは、このような精製方法や品質管理などに目を向けて選ぶようにしましょう。

 

 

加えて、EPAは体内に入った後もドンドン酸化していってしまいますが、これについてはビタミンEとビタミンCを同時に摂ることで酸化から守ることが出来ます。

 

人間の身体の中では常に「酸化」と「還元」が繰り返し行われていて、酸化した油などの栄養素も還元して再利用出来るようになっています。

 

 

このような分子栄養学の基本を学べば、

 

EPAが危険だから摂らない

 

なんて考えがどれほどくだらないことかが分かるはず。

 

 

EPAが毒物と説いている情報には、このような分子栄養学の基本からかけ離れた情報ばかり。

オマケに、一般的に行われている食べ方や品質管理などの情報がすべて欠損してしまっています。

 

このような情報の多くが、栄養素の相互作用や現実世界の状況を含めずに、オメガ3脂肪酸単品での考察を情報として垂れ流しています。

 

ハッキリ言って、単品の栄養素についてあーだこーだと語ってもあまり意味がありません。

 

こういった情報こそ、いわゆる

 

机上の空論

 

ってやつです。

 

こういうのほど、もっともらしく理論を述べられていて、さぞ信頼出来そうな情報に見えます。

ですが、よくよくじっくり考えてみるととても現実とはかけ離れている事に気がつくはず。

 

このような情報は、オメガ3系脂肪酸の腐敗を気にするよりも毒ですよ。

 

オメガ3系脂肪酸の腐敗を心配する前に、腐った情報を頭に入れないように気をつけましょう❗

 

 

ということで、あなたがオメガ3系脂肪酸の酸化を気にするよりも、生命にはもっともっと神秘的な機能が備わっています。

また、大昔から日本人が行ってきた食べ方や付け合わせにも意味があることが分かるはずです。

 

このような分子栄養学の基本をしっかり勉強し、腐った情報は頭に入れないように気をつけて下さいね。

 

それでは👍

 

 

栄養療法・カウンセリング相談はこちら

 

 

※オーソモレキュラー療法の血液検査対応クリニック募集中です👍 お近くに対応クリニックが無い場合は、ご希望のクリニック名を教えて頂ければ導入に向けてお話しさせて頂きます。お気軽にお声がけ下さい😊

参考リンク集

血液検査料金一覧(KYBクリニック)

 

 

KYBグループサイト

 

 

KYBクラブの詳細はこちら