今年で25周年を迎える「わかさ生活」の社長 角谷が、従業員に話してくれる「豊かな心」になる話を毎週紹介します!

 

名前から「意味」が生まれる

 

子どもが生まれた時は、「優しい子に育ちますように」「みんなから愛される人になりますように」「健やかな人生が送れますように」など、さまざまな想いが込められて、名前が付けられます。

 

 

これは社名も同じで、「どんな企業を目指すのか」「社会でどんな役割を果たすのか」といった願いが込められています。
 

 
わたしが若いころに働いていた会社の名前は「サンケン」という名でした。
 

 

入社直後の研修で、社名の由来について「サンケンは三つの健康を願うという意味を込めている」と教わりました。

 

 

その三つとは、「自分自身の健康を願う」「家族や友達などまわりの人の健康を願う」「心の健康を願う」であると聞いて、感銘を受けました。


わたしも自身の会社を創る時には名前にしっかりとした意味を持たせたいと考え、「若々しく健康的な生活を提供したい」という想いを込めて、社名を『わかさ生活』と名づけました。
 

 

当初は「変ではないか」「違う名前のほうがいい」と、周りから否定もされましたが、言っていると次第に耳に馴染んできたこともあり、設立から10年も経つ頃にはお客さまから「とてもいい社名ですね」「一度聞いたら忘れられない」と言われるようになっていました。
 

 

名前はそのものの本当の姿を表す、と言われるように、会社の場合は本質が先にあってそれに合うように社名をつけます。

 

 

ですが、逆に最初に名前を決めて、あとから本質がそれに合うようになる場合もあります。

 

 

いわゆる「言霊(ことだま)」です。 

 

例えば、わかさ生活ではスタッフのことを、人材とは言わずに「人財」と表現しています。「人は財産である」という考えから、そう名付けているのです。

 

 

また、総務は「実はクリエイティブな仕事だ」と考えていることから、「創務」という言葉を使っています。
 

 

これは、単なる言葉遊びではありません。

 

 

“人財”という言葉を普段から目にし、口にしていると「人は財産なのだから大切にしよう」という考え方が定着してきます。

 

 

同様に「“創務”という部署に配属されたのだから、その名にふさわしいように、日々の業務に創意工夫をしてみよう」という意識が芽生えてくるのです。

 

人は、言葉によって思考する生き物です。
 

 

だからこそ、物事に何か意味を持たせたい時には、名前の持つ力のこと、をしっかりと考えるべきなのです。