今年で25周年を迎えた「わかさ生活」の社長 角谷が、従業員に話してくれる「豊かな心」になる話を毎週紹介しています! 

 

仕事でわからないことがあったとき、素直に「わかりません」と言えていますか?

 

「教えてもらったことを忘れてしまった」「わからないのは自分だけかも」「こんな初歩的なことを聞いてもいいのだろうか」と、気後れして聞けない人が多いと思います。

 

 

わからないことをそのままにしておく方が後々問題に繋がることもあります。

 

 

会議などの場で、一言も言葉を発しない人はよくいます。

 

 

「どうして話さないのですか?」と聞くと、「自分が何をわかっていないのか、それさえもわからないので黙っていました」という答えが返ってきます。

 

 

「わからないのはきっと自分だけなので、質問すると話の流れを遮ってしまう」と考えて、迷惑になるくらいなら黙っていた、というのです。

 

 

そんな時、わたしは「それは間違ってるよ。わからないと伝えることは、実は、わからないと言われた相手も得をするんだ。だから、わからないときはわからないと言ってくださいね」と伝えています。

 

 

そもそも、わかっている人同士で話をしてしまうと、相互に事前の了解があるので、どんどん話が進んでいってしまいます。

 

 

少し間違った方向にハンドルを切ったことに気づかずに、気がつけば目的地とは程遠いところに着いてしまった、ということもしばしばあるのです。

 

 

ところが、わかっていない人が参加していると、「なぜ、その方向に曲がるですか?」といった質問が飛んできます。

 

 

わかっている人達は、ここで、「そういえばなぜこちらにハンドルを切ると決めつけていたのだろう」と振り返ることができるのです。

 

 

「わかっていない人の意見も欲しい」「新鮮な視点から意見がもらえる」という利点があるからこそ、会議に参加してもらっていることを理解し、真っ先に「わかりません」と発言をしてほしいと、わたしは考えています。

 

 

また、「わかりません」と伝えることで、わかっている人達は「あ、これではわからないんだな」「なるほど、伝え方を変えないといけないな」と気づきを得ることができるのです。

 

 

あなたの「すみません、今のところがよくわかりません」という一言が、会議全体の質をより良いものにしていきます。

 

 

真っ先に「わかりません」と言ってほしいのは、若手のスタッフばかりではありません。

 

 

キャリアを重ねたり、役職が上になったりするほど、「こんなことも知らないのか」と思われることを怖がってしまいます。

 

 

しかし、何もかも知っている超人などいないのですから、どんどん「わかりません」と聞くべきなのです。

 

 

あとになってから「あの人はわかっていなかった」「わかっていないのに了承するなんて」と言った状況になる方が、もっと恥ずかしいですよね。 

 

 

わからないことを聞くことは恥ずかしいことでもなんでもありません。

 

 

知ったかぶりをすることの方が恥ずかしいことなのです。

 

 

わたしは、若手スタッフの話でも、取引先の方の話でも、自分が理解できないことは「わかりません」「それはどういうことですか?」と、臆さず真っ先に聞くようにしています。