今年で25周年を迎えた「わかさ生活」の社長 角谷が、従業員に話してくれる「豊かな心」になる話を毎週紹介しています!

 

皆さんは、社会人になりたての頃のことを覚えていますか?

 

 

もしくは、転職をして新しい職場に入ったときの記憶でも構いません。

 

 

環境が変わると、新しいことを覚えたり、人間関係を築いたりと心が忙しくなりますよね。

 

 

環境に慣れてくると、目の前のことはなんとかこなせるようになってくるでしょう。

 

 

そして、実はこの時期が人のその後の成長の大きな分かれ道になります。

 

 

目の前のことにずっと集中している人のままなのか、それとも「これって、最後は結局どうなるんだっけ?」と、もっと先のことまで目を向けられる人になるのか、ということです。

 

 

ここを分かれ道に5年、10年と経ったときには、雲泥の差となって表れてきます。

 

 

「ウサギとカメ」という童話を知っていますか?

あの話は「勝っていても油断をしてはいけない」とか「コツコツ努力することが大事」といった教訓を伝えるストーリーとして捉えられています。

 

 

ですが、わたしはこの話には、もっと別の教訓があると思っています。

 

 

それは、「見るものが違うと、結果が変わる」というものです。

 

 

ウサギは「カメ」を見ていました。

 

 

カメを見ていたので「のろまだ」「追いつかれないだろう」と考えて、途中で昼寝をしてしまいます。

 

 

しかしカメは、ウサギではなく「山のてっぺん」を見ていました。

 

 

競走の相手ではなくゴールを見ていたのです。

 

 

だから、余計なことに捉われずにゴールに向かい、その結果カメが勝ったのです。

 

 

例えば「リピーターのお客様に向けた会報誌をつくる」という仕事があったとき。

 

 

ウサギの考え方の人は、自分の目の前にある「締め切り」や「原稿」の内容ばかりを見ることになるでしょう。

 

 

しかし、カメの考え方であればこの仕事における「山のてっぺん」、即ちゴールである「この会報誌で、お客さまとどれだけ関係を深められるのか」ということを見ながら仕事をするでしょう。

 

 

どちらも大切な仕事ではありますが、最終的に良い仕事に繋がるのは「カメの視点」を持っている後者であることがほとんどです。

 

 

ゴールはあくまでも「お客さまとの関係を深めること」です。

 

 

これは、どんな仕事でも同じです。

 

 

「予算が足りないから…」「締め切りに間に合わないから…」「とりあえず、やれと言われたから…」という視点で仕事をしていると、どんどん本当の目的が分からなくなってしまいます。

 

 

要するに、「最後はどうしたいのか?」というゴールを見失わないことが大切なのです。

 

 

ゴールさえしっかりと意識できていれば、競争相手の動向を気にすることはありませんし、仕事の順序や優劣もおのずと見えてくるでしょう。

 

 

もし、仕事をする上で迷いが生じた時には、一度立ち止まり、「自分は今、ウサギになっていないか?」「しっかりカメの視点を持てているか?」を考えてみると良いでしょう。