タワーfunaboriきょうは、珍しく江戸川区の都営地下鉄新宿線船堀駅にある船堀タワーに上りました。写真を見ると大都会のように見えますが、実はたいしたことありません。地下鉄ができるまでは陸の孤島で、昔は(いつのことかは不明)「追いはぎ」が出るようなところだったらしい。今ではそこそこの街になっています。
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このタワーは平成11年に、多目的ホール等が入った区民センターと合わせて防災用に作られた。私はだいぶ前に1回しか上っていなかったが、久しぶりに行ってみてなかなか眺めが良いと再認識した。地下駐車場は料金が200円/時間というのも気に入った。第2東京タワーができると、より眺めが良くなるのではないかと思う。

●室内楽の歴史/中村義武/東京書籍
本この本は、台東区中央図書館で借りましたが、全10章のうち第5章までしか読んでいない。ただ、あまり借りているとまずいので、ここらで一旦返そうかと。下記は私が読んだところの抜き書きです(知っている人には不要なことです)。

第1章 生気と思考の自由さ、彫琢と芸術(わざ)
ルネッサンス以前の音楽は、肉声による教会音楽のこと。楽器を操るのは悪魔の手先がすることで、言葉を持たず感覚だけに訴える器楽は単なる遊興にすぎないと考えられていた。<---出典不明ですが、説得力がある。<---ふむふむ。
室内楽の語源が、ムジカ・ダ・カメラで「宮廷の私室で演奏される音楽」という意味。"chamber music"ともいう。<---ほうほう。
ニコラ・ヴィチェンティーノが1555年にその著書において「室内楽(ムジカ・ダ・カメラ)」という用語を初めて使った。ただ、その概念が大きな意味をもったのが「バロック音楽」の時代。<---ほうほう。
バロック時代の室内楽-エリートによる高尚な遊戯の展開
この16~17世紀は、社会的には絶対王政が確立した時代。教会は相変わらず強い力を維持し、文化、芸術にあなどれない影響力を持っていたが、そこに王侯貴族、そして台頭著しいブルジョアジーの3極構造のなかで、音楽も展開された。<---ふむふむ。
トリオ・ソナタ
バロック室内楽の特徴はトリオ・ソナタ。これは、通奏低音の上に2つの高音旋律が乗る(多少中声部が薄い)音楽。これは、バロック時代に生まれ、その時代のみに生きたバロック生粋の音楽らしい。<---ふむふむ。
「宮廷の私室(カメラ)」とは、われわれ普通の生活からは想像もつかない独特の空間であり、このカメラの持つ響きの良さがバロック室内楽を特徴づける重要な要因である。<---なるほど。
この空間において、ナイーブでデリカシーに富んだ、他には代えがたい響きを持つ楽器を生み出すことになった。ここでは、お互いの心が知れた人でなされる語らいや遊戯であり、楽器は鋭い音や強い音の必要はなかった。<---なるほど。リュートやバロック・フルートやヴィオラ・ダ・ガンバ等の楽器は、この空間の消滅とともに滅びたということだろうか。

注)ほうほう(やや冷笑)、ふむふむ(やや関心)、なるほど(感心)

第2章 雅びな響きと知的な仕掛け―バロックの世界
書ききれないので、小タイトルのみ記します。
1.声から楽器へ
2.人間の息遣いとしての響き
3.知的遊戯を支える巧妙な仕掛け-通奏低音
(ルネッサンスからバロックへの美意識の変化)
(通奏低音の理念的特質)
ここで「バロック室内楽は、聞くより演奏してこそ面白い」という記述があった。これは室内楽をやれない私にとってはつらいが明言です。
4.バロックの装飾技法
5.声からの解放-イタリア・バロック室内楽
(コレッリのトリオ・ソナタ)
6.宮廷を彩る粋な花-フランス・バロック室内楽
(クープランのトリオ・ソナタ)
7.紳士が織りなす知的な会話-イギリス・バロック音楽
(パーセルの室内楽)
8.すべてを飲み込むファウスト的精神-ドイツ・バロック室内楽
(ヨハン・ローゼン・ミュラーという作曲家)

ここらは、J.S.バッハにつながるプロローグとしても読めて面白い。そして第3章はJ.S.バッハのエピローグとして読める。

今日の抜き書きはここまでと・・・。