昨日、図書館でこの本を購入しました。
まだ、さわりしか読んでいないのですが、メシアンという人そのものに興味があります。
(昨日のブログが長くなったので分割しました)

●メシアン 創造のクレド/アルムート・レスラー/吉田幸弘/春秋社西部戦線異状なし-メシアン
図書館でバッハの教会カンタータでも借りようかと思い江東図書館に行って、真新しい本で目立っていたメシアン(1908年-1992年)の本を借りました。出版は2008年10月20日なので、この図書館では出版され直ぐに購入したのだろう。メシアンというとあの「トゥランガリーラ交響曲」しか聴いたことがありませんでしたが、現代の宗教作曲家なので、その手の作品を聴いておこうとは思っていました。彼の理解に役立つだろうと思い、CDと合わせて借りました。

注)クレド(credo):信条というラテン語。「企業理念」として使われる場合もある。トラブルが発生したとき、企業はこの「クレド」に戻って対応する(らしい)。さて、我が社はどうだろうか・・・。

この本の書評
20世紀現代音楽の地平を切り開き、後世の作曲家たち多大な影響を及ぼしたオリヴィエ・メシアンは、音楽語法の新局面だけではなく、教会音楽家として大バッハに比肩しうる音楽家でもあった。独自の音楽語法の形成のプロセス、作曲おけるカトリック的世界観を縦横無尽に語る。
  ★
数日前TVで、アメリカには福音派プロテスタントの教会が作ったらしい、聖書の世界を忠実に再現したという「天地創造(聖書)博物館」の映像を見た。あのアダムとイヴは、1億年ぐらい前の白亜紀に恐竜と一緒に生きていた。う~~ん、日本だと桃太郎神社という感じか(スケールでは負ける)。やはり、キリスト教は解釈こそ命と思うし「音楽」にこそ宗教的精神が凝縮され得ると(私は)思う。当然ながら、メシアンも最初は一般の人の理解は得られなかったようです。メシアンの言う「カトリック的世界観」とはなんだろうか・・・。

この本の構成
●Part1
第1章/メシアンとの出会い
第2章/作曲に臨む態度1-信仰・作曲技法・音色
第3章/信仰、希望、愛
第4章/作曲に臨む態度2-オルガン・神学・象徴言語
大5章/聖なる音楽の在処
●Part2
第6章/メシアンとの対話1
第7章/メシアンとの対話2
第8章/メシアンのオルガン作品-演奏と解釈

メシアンは言うに及ばず、このアルムート・レスラーもコテコテのキリスト教徒のようだ。私の多神教シャーマニズム的宗教観の立場で、どこまでこの本について行けるかは判らないですが、とりあえずトライしてみようかと。

●図書館で借りたCD
●メシアン/折り眼曲集/サイモン・プレストン(Org)西部戦線異状なし-メシアンCD
収録曲
(Disk1)
1. キリストの昇天~4つの交響的瞑想
2. 栄光の御体~復活の7つの短い幻影
(Disk2)
1. 主の降誕
2. 聖餐式

ライナーノートより
メシアンは14の宗教曲を書いている。何れも教会の儀式用というより、極めて個人的、内面的な神への祈りといった性格が強い(らしい)。

3つの時代区分
かれの宗教曲は下記3つの時代に分けられるらしい。
●第1期(1927年~1934年)
移調の限定された旋法
●第2期(1934年~1939年)
インドやギリシアのリズムを取り入れた多様なリズム技法
●第3期(1950年以降)
音価と多の要素との結合(これだけでは判らないので曲を聴くしかない)

このCDの収録曲は、第1期と第2期のいずれも第二次世界大戦の前の作品のようだ。聴いてみると、確かに現代曲的印象もあるが、聴いているうちに宗教的感覚が感じられてくる。(非キリスト教徒の私には)バッハと違って何度も聞くような曲ではないと感じるが、前記の本を読み作曲家の人となりを知ると、もっと面白く感じられるかも知れない。

・・・ということで。